そんな不幸な相互不信。
船場吉兆に勤める。
そのどちらの行為にも、幸せを感じることが出来なくなっている。
こんな不幸な職場だからこそ、内情が暴露されてしまうのだ。
今まさに、私のそばでも相互不信が起こっている。
経営者は従業員の信頼を削り取ることで問題を解決しようとしている。
経営者は経営のしわ寄せを従業員に押し付けて解決しようとしている。
全体責任で解決しようとしている。
「個別案件だろう」との意見もむなしく、誰も口を開かぬまま鬱屈ばかりが従業員のあいだを満たしていく。
客商売であるにもかかわらず目が客のほうを向いてない。
だから、いざクレームが出たときの対処を見誤る。
クレームを出した客と面と向かって話をしてみれば一発で分かり合えるのに。
クレーム対処=従業員への指導と一本調子だから、また客から怒られる。
見えてない。理解してない。
「番頭さん、あなた何も見えてませんよね」なんて客と一緒に従業員から揶揄される。
それでも地元では名士なんだから。