「日本の高等教育は、東大、もっと具体的に言えば、その法学部を頂点とするヒエラルキーを形成する。東大ブランドが、どれほど尊重されるかは語りつくせない。過去一世紀に渡り、東大法学部は日本のトップ管理者のほとんどを、〔聖選〕してきた。その卒業証書は実質上、日本の支配階級へのパスポートである。官庁も大企業も就職試験は誰でも受けられることになっている。しかし実際には、慣例どおりの人数割り制に従って、新卒者が採用される。中堅企業は、東大法学部の卒業生を採用しようとは夢にも思わないであろうし、、また同じ意味で、中央大学の卒業生が経済界のトップにのし上がることは非常に少なく、政府の要職につくことはほぼ皆無であろう。(中略)日本人が永遠に〈システム〉の政治的監督下に置かれなければならない理論的必然性はなにもない。理想的には、どうすればよいのであろう?手始めに東大を廃校にする必要があるだろう。」