私はプログラミング言語を学ぶのに、コンピュータサイエンスは必ずしも必要ではないと主張する。はてな界隈の流れがその真逆であるにも関わらずである。(結局のところこの話題には「初心者・入門者」が誰なのかをきちんと規定していないので、どんな言語でも「初心者向け」と主張できる。)
プログラミングをするのはプログラマだけとは限らない。数学者、物理学者など、数学を利用する分野の学者はMATLABやMathematicaなどを利用するのはもちろんのこと、家計簿をつけるお母さんがより便利に家計簿をつけるためにExcelVBAを学んでもよいわけである。
ホッテントリを眺めていると、プログラミング入門の話題がいつのまにか、コンピュータサイエンス入門へとすりかわっている。例えば、SchemeやCを推薦する記事などがそうである。はてなの流れはまずコンピュータサイエンスありきなのである。はじめにコンピュータの動作原理を知り、これからも変化の絶えないプログラミングの世界を渡り歩く力を求めるのである。(少なくとも、センター試験の数学に出てくるBasicにはコンピュータサイエンスのかけらもなかった。)しかし、それは前述した学者やお母さんには牛刀で鶏をさばくような、大げさなものなのである。