リンク先では管理職をボロカス言っていて、わからないでもないが、じゃぁIT系の反骨プログラマって何するのよとも思う。
技術者と出世ってのは昔からの課題で、できる技術者には金をたくさん払って繋ぎ止め、質の高い仕事をさせつつ、同じような仕事ができる後進を育てさせなければならない。しかし、典型的な日本企業では昇給は昇進と結びついており、昇進は管理と結びついている。よい技術者とよい管理職の相関は0だから、嫌になって辞める技術者はたくさんいた。ただ、この問題を語るときに気をつけるべきは、味噌くそ一緒になってしまうこと。業界全体の雇用問題と、「できる技術者」の雇用問題は違う。
リンク先はその辺をごっちゃにしていると思う。厳しい言い方だが、できる技術者でかつ特別扱いされるべき人と、十把一絡げにされても仕方のない人の人口差は大きい。だから、一般論から前者が落ちていても仕方がない。多くの人は自分が前者であるという「仮定」((本人は前提というだろう))の下に一般論批判をするが、それはたいていの人には当てはまらない。
話は変わる。
たぶん増田の大まかな年齢で言うと、俺はおっさんの部類。で、その俺が入社したころおっさんだった人たちがいまでもバリバリやってるのが組み込み業界。ソフトウエア無線あり、人工衛星用システムあり、と独立系のおっさんたちのバイタリティはすさまじい。一方で、大企業に入社した若い連中はろくすっぽコードもかけないうちから外注管理なんかやらされて、百戦錬磨のおっさんたちと中国の海のものとも山のものとも着かぬ連中を1000行いくらで計ってる。
組み込みでもコーディングしている若い連中はいるが、大企業だと携帯電話開発みたいに仕事の山がパイプライン化してるところが多いかな。電子工学関係の技術をやるなら中堅どころのメーカーは狙い目だと思う。会社に技術が蓄積しているし、年中デスマーチってわけじゃないし、外注率が低いし、比較的仕事のローテンションも幅広い。何より、会ってみて実力の高いエンジニアが多いのはそういったところ。小企業もすごいが、大企業の奴隷として押しつぶされる運命から逃げるのは難しいと思う。