さて、同人誌作家が“わいせつ”で逮捕されて、警察は委託ショップと印刷所も関与したとして追求していうく方針だというニュースが流れているわけで。
この夏のコミケ前に日本同人誌印刷業協会は独自のガイドラインを「各サークルへの要請」という形で発表し、実際、成人向ジャンルの入稿に関しては従来より厳しい措置がとられた。
今年に入ってコミケや委託ショップの側でもシンポジウムを開催するなどして、同人誌における表現についてのアピールを行っていたにもかかわらず、このタイミングで“著作権”ではなく“わいせつ”での逮捕に踏み切ったということは「お前等オタクが自主規制だのなんだの抜かしても関係なくやるよ」という意思がみてとれる。
所轄は異なれど、まったく同時期に唐突にビデ倫にガサ入れというニュースもあわせて、陰謀論じみた大きな動きを感じざるをえない。こわい!官憲こわい!ひー!
で、ここで蹂躙されているものこそが「アキハバラ精神」とやらではないかと激しく思うのですが、その解放を声高に叫んでおられた団体の皆様におかれましては、いままさに危機に晒されんとする同人誌の表現についてアピールをするどころか、おマヌケな内ゲバごっこのあげく僕達普通ヌルオタに戻りますってな発表ときたもんだ。
こんな連中が「アキハバラの解放」とか訴えていたと思うとゾッとするね。自分の考えで動けない奴、踊らされるのが好きな奴を否定はしないよ。でも誰に踊らされるかは考えようぜってこった。
いざ「アキバの危機」ってときに何もしてくれないどころか、過激派ゴッコに明け暮れている様な連中の指揮で何が主張できるというのか。今回の事件に対して正当なアピールを行おうとしても、色物に見られるようなことになれば、アキバ解放どころか背後から一斉射撃食らってるようなものですよ。
踊りたければ、ウヨだのサヨだの邪念のある連中とは関係なしに、オタパレードなりなんなりするべきだったと思います。ニコニコ動画でのダンスだの、フラッシュモブだのいうイベントの高揚感と達成感は否定すべくもないんだからさ。その楽しさをアホな連中に利用されるなよ。
最大の敵は、バカな身内とはよくいったもので…徹夜行列でコミケ運営に負担をかけるのもオタクなら、キセル自慢で晒されるDQNもまたオタクなんだ。悲しいけどこれが現実。
このままじゃ何かがダメになるよ。だから、口パクパクの鯉でもかまわないから、少しだけ、自分達の好きなものを傷つけないためにはどうすればいいのか、みんなも考えてください本当に!!
あと、昨日の増田で話題になっていたドラ最終回よりもエロを取り締まれっていうのは、自分が嫌いなものを切り捨てる、という発想にしかみえない。自分は藤子ファンかつ、エロ同人誌にはあまり興味がないオタクだけど、それでも「エロなら取り締まっていいですよ」という生贄のような態度は、同人誌文化を考える上では正しいものとは思えません。
そもそも著作権とわいせつの事案は全く別物であるけど、少なくともコミケという場においては「ドラえもんのエロパロが子ども達に影響を与える」ようなことがないような運営が心がけられているし、委託ショップなんかも最近は神経を使っている。違法なスキャンが掲示板にうpされるとか、そういうところから問題になることが考えられるけど、これはネット利用のゾーニングの問題だと思います。
「アレなら取り締まっていいよ」ということをしてしまえば、そこから綻び始めて、気がつくとその影響は自分のいる場所にも及ぶでしょう。そうならないためには、表現への寛容さを維持しつつ、その影響が及ぶ範囲を意識して個人個人が律する、すなわちコミケの精神そのものが求められる……ということで、オタクのみなさん、文化が無いとか寝言をいう自称ジャーナリストもおられますが、とんでもない。
自分達の愛する文化を誇れ、だからこそくだらない利用のされ方をするな。と主張したい。とりとめもない長文で激しく主張したい。
以上、いちオタ増田が思うことでした。
あと、昨日の増田で話題になっていたドラ最終回よりもエロを取り締まれっていうのは、自分が嫌いなものを切り捨てる、という発想にしかみえない。自分は藤子ファンかつ、エロ同人...