2007-04-26

長文

私に後輩が初めて出来たのは、当時勤めていた会社契約社員女の子が入ってきたときだった。出来たばかりの部署だったので実質現場には私を入れて3人しかおらず、滅茶苦茶に忙しくてもう身も心もボロボロというときに、上司に頼みたおして入れてもらった契約社員だったので、これで少し楽になるなんて喜んでいたのだけど、実際やってみると、仕事を教えながら自分の仕事をこなすというのは大変に手間がかかることなんだということを思い知った。

今思い返すと私の教え方はひどいもんだったと思うけど、彼女はすごくがんばりやさんで、1ヶ月もすると仕事を覚えて、3ヶ月もすると一つの仕事制作全般を任せられるようになった。

そして彼女はとても責任感が強くてまじめな人だったので、半年後には、それまでは窓口を引き受けていたクライアントとのやりとり彼女にやってもらうことにした。

あの頃はまだ仕事ハンドリングも全然出来なかったから、それで1つ私の仕事が減ったと思ったら、新しい仕事が3つ生まれるみたいな感じで、結局私は全然楽にはならなくて、彼女をきちんと見てあげることが出来ていなかったと思う。忙しさにかまけて放っておいてしまっていた。そして自分は誰かに何かを教えたり、育てたりできるような立派な人間じゃないと思っていた私は、正直彼女に対してどう接すればいいのかわからなかったんだ。

ある日いつものようにみんな残業していたら、彼女がいきなりモニターの前につっぷしてワーッと泣き始めてしまった。「もう無理です、できません、できません」とひどく泣きじゃくるのでびっくりして話を聞くと、よくある話で、疲れて集中力が切れて、ミスミスを重ねてしまって、クライアントにもそのミスを責められて、もうどこをどうしたらいいかわからない状態になっていた。その日は「いいよいいよ私がやるからもう今日は帰っていいよ」と彼女をなだめて帰すことにした。

次の日彼女会社に来るなり部長のところに直行して「もう辞めます」と言った。部長と課長と私とで説得に説得を重ねた結果彼女は辞めないで事務スタッフとしてその後も勤めてくれて、後年には「あのとき辛かったんだから??!」と笑い話にもできるようになったので、結果オーライだったのかもしれないけど、この出来事は私にはとてもショックで、彼女を追い詰めてしまった責任を感じた。

彼女のことがきっかけで、自分が立派であろうとなかろうと、下の人が働きやすいように、チームをつくるのも私の仕事なんだということを考えるようになった。人前で泣いてしまうほど追い詰められるような仕事おかしいもん。所詮仕事仕事だけど、どうせなら同じチームのみんなに楽しんで仕事をしてほしいし、そうしたら私ももっと仕事が楽しくなる。別に友達じゃないからプライベートでまで仲良くしなくてもいいけど、人間関係が円満なほうが仕事スムーズだし、良いアイデアも出やすくなる。そういうチームをつくるためにはどうしたらいいのかな?と考えはじめたんだ。

その後も私の下に何人もの人がやってきて、失敗を重ねながら、私も少しずつ仕事ハンドリングすることを覚えて、下の人たちとの接し方や、管理のしかたについて私なりにコツをつかむことができた。そういうの苦手だけど、たまにご飯に誘って愚痴を聞いたりとかもちょっとだけしてみたりね。私はやっぱり最後までいい先輩ではなかったと思う。もっとああすればよかった、こうすればよかったと申し訳なく思うことがいっぱい。みんなに対してこんな駄目な先輩によく我慢してくれたなあと今でも感謝している。

その後6年勤めたその会社を辞めることになって、私はマネージメントについて考えるのも辞めた。

で、4ヶ月前からアルバイトを始めたわけ。久々の下っ端生活最高!でも長年サラリーマンやってきてるので、どうしても上の人達マネージメントについて、自分がその立場だったら…という視点で見てしまったりする。超やなバイトだよなあ、ごめんなさい。で、生意気だなと思いながらついつい口を出してしまったり…。下の人に対して威張って、上の人にヘコヘコする人のことは尊敬できない。下の人が働きやすい環境を作って、上の人に対しては本気でぶつかっていくのが中間管理職仕事だろ??!と言いたい。

だって企業という企業は営利目的なんでしょ?ということはだな、いい仕事をしていっぱい稼ぐことが共通の目標なんだよ。これには上も下も関係ないはず。それなのに下の人に威張って、上の人にへつらったら、成果物の質が落ちるじゃん、それってすごく会社リソース無駄じゃない?なんてね、そんな偉そうなことはいえないんだけど、要は所詮仕事仕事だし、死ぬまで働かなきゃいけないんだから、どーせなら楽しくやろうぜってこと!

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