でも大学2年になって、服や髪型なんかにも気を使うようになって、バンドサークルにはいって、女の子の友達も徐々にに出来てきて。
全てが順調で、気になる子もいて。このままなら彼女も作れるかな、なんて思ってた。
今日、高校の時に友達と戯れで撮ったムービーを見返してみた。懐かしくなって。
前述の通りのコンプレックスがあったから、基本的に自分は映さないようにしていたんだけど、多分友達が勝手にカメラをまわしていたのか、くだらない事をべらべらと聞き取りづらい早口で熱弁する俺の姿が映っていた。
すげーショックだった。
他人からは俺はこんな風に見えてんのか。ハリセンボン?の痩せてる女芸人をもっと気味悪くした感じの横顔。
人なら皆鏡の前で自分のみだしなみをチェックすると思うけど、そこに映ってるのって全身全霊でキメてる自分で、そんなのをいつまでもキープできる訳じゃないし、鏡の前でのベストな角度って知らず知らずに見つけ出しちゃってるんだろうな。
声だって自分の聞こえてるのと他人が聞いてるのは全然違うなんていうし。
とにかくほんと醜悪で、こんなキモい奴が頑張って髪型キメてギターなんて弾いてカッコつけて、女の子に好意寄せてるのかと思ったらほんと申し訳なくて。
その子も良い迷惑なんだろうな。
それとも、誰でもやっぱりこういう経験するものなの?理想とのギャップに喘ぐような?
ほんと自意識過剰になっていたな、って思う。
大学に入って。何が変わったと思い込んでただろう。
馬鹿だったなあ。
考え方真逆。 自意識過剰のまま、今の俺なら彼女できるんじゃね?とか、 彼女できる方が普通なんじゃね? って考えている奴に彼女ができて、 自分を客観視できるような人間にはでき...