私の父には弟がいた。
私が生まれる前に死んだ。
その叔父は、殺された。
当時、叔父の友人だった人間に殺されたらしい。
金銭問題でもめたらしい。
その末の殺人らしい。
山の中に埋められ、数日後に発見されたという。
この事実は、父本人はおろか、叔父の親である祖父母からも一言もきいたことがなかった。
ただ、私が十代前半のころ、一言だけ、祖母がこの話題に触れた。
「あの人、出所したらしいわよ」
瞬間、場の空気が凍った。
叔父を殺した殺人犯が、今も生きていて、そして、この日本の社会で、生活している。
不条理というのは凶器だ。
なぜ、私の叔父は殺され、挙句山に埋められたというのに、
20代半ばで、無意味に、友人と思っていた人間に、殺されてしまう。
自分の子が、今まで大事に育ててきた子が、人生これからという時に、殺されてしまう。
あまりに不条理すぎるのだ。
そして、犯人が生きていて、同じ社会で生活をしているという事実がその不条理に追い打ちをかけるのだ。
家族を殺された遺族というのは、一生、このような不条理に精神を削られながら生きていくはめになる。
犠牲者の遺族は今も耐え難い不条理と戦っているに違いない。
不条理と思う前に、なんで殺されたのか、なんで殺したのか、 なんで死刑ではなかったのか、なんで出所したのか、 考えてみたら動なんだろうか
また鳩ポッポのアホが宇宙的な博愛精神だか日本人じゃない人に向けた政治的サービス精神だかを発揮してわけわからんことしてくれるから余計頭にくるよなあ。