2009-11-11

http://www.asahi.com/international/update/0327/TKY200903270456.html

ラオス首都に巨大中華街 中国、「援助攻勢」の見返りに

 ラオス首都ビエンチャンで巨大な「中華街」の建設計画が進んでいる。中国が競技場建設などを支援する見返りに、ラオス政府中国商人らに滞在許可を出す予定だ。中国は「援助攻勢」で東南アジアへの影響力を強めており、新たに誕生する「中華街」はその象徴になりそうだ。

 中心部から南西に約17キロ。125ヘクタールの敷地に2万人収容の競技場や二つの体育館などの建設が進む。12月にラオスが初めて主催する東南アジア最大のスポーツ祭典「SEAゲーム」の主要会場だ。中国が1億ドル(約98億円)を援助し、中国企業工事担当中国人3千人以上が仮設宿舎で寝起きしながら、約500人のラオス人とともに働く。

 ラオス政府関係者によると、「中華街」の候補地は、建設中の競技場近くと今春開通した国際鉄道の新駅周辺の2カ所が有力。表向きは中国ラオス政府共同の新都市開発事業と説明されているが、関係者は「実際は中国の商売人らに滞在許可を与えて住ませる計画だ」という。

 計画では数十年契約で5万人の中国人を受け入れ、中国ベンチャー企業を中心に商業施設や居住区などを整備する予定。期限後はラオス側に引き渡される。早ければ年内にも着工される見通しだ。

 首都での「中華街建設は「援助への見返り」(ラオス政府筋)。中国は近年、大規模な援助や経済進出で東南アジアへの影響力を強めている。地域最貧国の一つラオスは04年11月に東南アジア諸国連合ASEAN)首脳会議を初主催したが、その際もホテル建設などを中国が支援した。

 中国の支援についてラオス外務省関係者は「世界政治経済の分野で最も勢いのある友好関係はラオスの将来にとって大切だ」と話す。(ビエンチャン山本大輔)

未来日本を見ているようだ。

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