健康ランド的なところで、露天の一人用湯船に浸かりいい気持ちでいたら、よその家の子が一生懸命話しかけてきた。
はてなの人に分かりやすく言葉を選ぶと全裸の幼女×2が30代の全裸のおっさんに話かけてきたわけだよ。
どっちも小学校にあがってない女の子ふたりで、別に姉妹ではなく、片方、A子ちゃん(仮名、5歳くらい?)がもう一人のB子ちゃん(同、4歳くらい)
とお話したいのだが、B子ちゃんは人見知りをしているようで、困ったA子ちゃんがお話のとっかかりを得ようとして、
「このこのおとうさんですか、このこはなんさいですか?」と、となりの湯船で露天風呂充しているおじさんに訊いてきたのだ。
ちゃんとよそ行きの言葉が使いこなせる良い子じゃないか。でも小さい子らよ。知らない人と口をきいてはいけません。といわれてないのかい。
おじさんももう君達くらいの歳の子がいてもおかしくない歳だけど、結婚に縁の無かった独身男性で、しかもアニメファンなんだぜ。
今日も朝からケロロ軍曹とか見てたくらいなんだよ、一人で。休みの日に予定が空いて健康ランド的なものにリフレッシュしに来ただけなんだよ。
一人でね。まあ、このご時世、おじさんがしゅごキャラのファンじゃなくって良かったとも考えてもいいか。
「…おじさんはこの子のお父さんじゃないよ」
「えー!おとうさんでしょ」(こんな小さい子が一人でいるはずがない!)
俺も本当のお父さんはこんな小さい子から目を離してるべきじゃないと思って、溺れたりしないかと気にかけてたけどさ。
「お父さんじゃないよ。それより湯冷めするからその子と一緒に入りなさいよ」
「やだよー」といいながら手すりで斜め懸垂を始めるA子ちゃん。
「さむくないの」(なぜ斜め懸垂?)
「あたしはこうしてダイエットするんだもーん」
思わず吹き出したら
「わらわないで!」と怒られた。
知らない人の前で裸で斜め懸垂するのを恥ずかしがるようになると思ったんだ。
「あはは。じゃあおじさんが場所を移るから、こっちにつかってお話しなさい」
と湯船からでたところに角を曲がってA子ちゃんのお父さんがやってきて、
苦笑しながら「どうも、すいません」とおっしゃる。
「もう十分暖まりましたから」と立ち去ったのだけれど、少しさびしくなった。
こども〜。俺もこどもが欲しいよー。チビッコと一緒にケロロ軍曹とか観てーよ。
お風呂で、頭を洗うのに夢中になってる間にいなくなったこどもを探しにいって見つけて
ホッとしたりしたいよ。ていうか目を離したくないけど。
レイコ(仮名)、アヤ(仮名)。(以下略)おれの何が不満だったんだ。