2009-03-02

まだ「モンスターxx」なんて呼称がなかった頃、精神病院のお偉いさんと仕事をする機会があった。

前任と客先へ行く道すがら

「気を抜くなよ。俺は通院患者から暴力を振るわれた事もあるし、俺の先輩のxxさんは患者のxxの始末までやらされた。

客の客は客以上に大切にしなきゃいけないんだからな」

ぇぇぇぇ!となる俺に、本当の話だと続ける前任者。

「まあ、気を抜かなけりゃ大丈夫だろうが…。

人のいい顔なんてしてたら、シャレにならない目に合うからな。

それから施設長のA。あれにも気をつけろ。

正論でもなんでも、口応えするな。全部はい、って言え」

俺が「偉い方だからyesしか受け付けないんですかねー」と言うと

「違う。あれは頭がイカレてる。

まともな話が通用しない。

周りが病気だと、ああなるんだ。

はいはい言っときゃ仕事取れるから、安心しろ。分かっちゃいないから」

その後、Aさんと引継ぎのために顔を合わせた。

「俺のいう事は何でも聞いておけばいいんだ。こっちは客なんだからな」

「金はビタ一文出さんぞ。分かってるな。

誰のおかげで顔を出せていると思うんだ」

とはじめるAさん。

脅すだけ脅しておけ、という態度。

言ったとおり「はい!はい!」とひたすら腰の低い前任者。

異様な雰囲気で顔合わせは終った。

帰りの車の中、先輩はAさんを罵り続けた。

「おかしいだろ?

おかしな奴だから仕方がないんだよ。

ああいうXXX(今だと差別用語)は…」

引継ぎをして半年後。

俺はAさんと衝突した。

100%相手の要望でシステム改修をするのにまた「金はビタ一文」が発動したからだ。

無論代替策は出した。

だが、システム改修以外嫌だ。でも金は出さん、という状況。

再度見積もりと、詳細な費用の裏づけを持っていったが、門前払い同然だった。

頭を抱えていると、前任が「だから言ったじゃないか。はいはいって言ってやっとけよ」と後押し。

もう知ラネ、と思いながら、タダ働き覚悟で改修に入った。

納品直前になって、いきなり注文書が届いた。

金額は俺が言った通りの値段だった。

ぽかーんとしながら納品して、Aさんに「ありがとうございました」と言ったら、

見たこともない不気味な笑顔を浮かべられた。

「アンタん所のB(前任)、俺の事馬鹿にしてるだろ

なんで俺が何時もこういう言い方するか分かるか。

Bが何でもはいはいって調子良い事言って、まともな話をしないからだよ。

俺は、アンタやBが何言っても関係ない。

俺がやりたいって言ったらやるだけだ。

ここがどういう場所か分かってるだろ。

俺はここじゃ、何でもできるんだからな。」

数年後、突然Aさんは解雇された。

なんでも、院内の権力争いの派閥で弾かれた…らしい。

※ちなみに、Aさん以外の方はみんな無茶苦茶礼儀正しくてまともな感じでした。

http://q.hatena.ne.jp/1235577573

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