2012-10-28

肉体労働を続けているような底辺労働者たち

数ヶ月間日雇いだけで生活していたことがある。あの空間は異常だった。

時間勤務で八千円程度の仕事を二連続、下手したら三連続とか入れる癖に、

パチンコ千円札突っ込み続けることを全く疑問と思っていない人たちが居た。

そしてタバコを日に一箱吸い、酒を飲み、一食(コンビニ)で千円使うことを何とも思わない。

そして宿がないため派遣事務所の床で寝る。

将来に対してまともな計画を持っている人間は一人もいなかった。

 

 

肉体労働者が必要なのはわかる。

ビル解体したとき瓦礫を運ぶ人間が、必要なのはわかる。

高層マンション内装を、一階から階段で上げる仕事など普通内装屋がやるわけがない。

日に三件も回らなければいけない引っ越し屋が、社員だけですべてを回していくのは不可能だろう。

広大な倉庫で、無数の商品を、一つ一つ宛先に合わせて詰める作業は、未だ機械が代わってくれるものではない。

一晩で設営しなければならないイベント会場で、深夜働きづめでスケジュールを合わせるには人手が必要だ。

 

それら全ては、現実的にも誰かがやらねばいけない仕事だ。

そしてそれらは、今現在日雇い派遣労働者によって支えられている。

 

だがそんな劣悪な環境に慣れてしまった底辺労働者たちは、境遇改善などを求めていない。

意外に思われるかもしれない。

他人から見たら底辺の彼らが望むもの、それは目先の一万円だ。

その金で安い風俗に行くのだ。それしか望んでいない。

本気で境遇を脱したかったら、半年離脱できる道はある。

 

今、日雇い派遣規制するなんて案が出ている。

下らない。

だいたい二重派遣なんてどこでもやっている。

それに何か規制したところで誰かがやらなければいけない仕事だ。

まだ現実的に移民には任せられ無いだろう。いろんな意味で。

 

そして、ネットカフェ難民などという単語発明された。

確かにそういった人間は居る。

だが俺の居た事務所ではネットカフェではなく派遣事務所に泊まっている輩の方が多かった。

ネットカフェには、シャワーだけ浴びに行くのだと言っていた。

 

そして俺は数ヶ月間一緒に働いて、こいつらを救う金など必要ないと思った。

教育に回すべきだと、思った。

こういう、大人なのに馬鹿人間たちが生まれないために、教育に金を回すべきだと、強く思った。

 

本来、肉体労働派遣がやらなければならない仕事ではないはずだ。

正社員の作業内容が肉体労働で何の問題があるのか。

大工棟梁、鳶といった人間肉体労働をしているという点で派遣たちと同じだが、

彼らは正社員というステータスを持っている。

 

今、派遣肉体労働を続けているような人間社会の底辺だ。

コレは断言しても良い。彼らはモラルも低く、犯罪者すれすれの存在だ。

事実軽犯罪ならほとんど毎日日常茶飯事だ。

だが、そんな彼らも、「正社員」という肩書きと、ピンハネされないだけの給与を得られればきっと何の不満もない。

そして緩く雇用され、一定の自由な時間があれば、彼ら屑は屑なりに自分のために時間を使うのだ。

もとより週五日八時間勤務に耐えられないような人間たちだから、そこは仕方がない。

彼らが屑たる所以だ。「ダルい」だけで翌日の仕事キャンセルするような人間だ。

 

思うに、正社員もっと緩く雇用できる制度があればよいのかもしれない。

正社員、というカテゴリに当たらない枠が必要なのかもしれない。そこはわからない。

だが、日雇い派遣労働者必要だし、そこに企業は決して安くないコストを支払っている。

ならば、いっそもっと公的な機関が今の派遣会社役割を担ってしまうのでも良いのではないか

ハローワーク日雇い派遣斡旋も扱えば、ある意味健全だと思うのだが。

 

 

俺が日雇い派遣で働いた理由は、ガチで「社会経験の一環」だった事を、何故か思い出した。

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