■詩「め」
どうしようもない悲しさが
泣くことすらできない
僕の心臓に覆いかぶさる
堆積と凝縮を繰り返したそれを
僕は心の中の荒野に埋めた
何も見たくない
何もしたくない
それでいい
あれからどれだけの時間たっただろう
僕の味方はついに誰一人現れなかった
それならば
僕が味方になろう
僕が、僕の味方に
僕の悲しみを
目の前が揺らぐとっさに
上を見上げる
頬をつたうそれは
荒野に触れ、その瞬間、息吹く
愛らしい二枚の葉っぱを
僕は守りつづけたい
たった一人で
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