富と同じように、知にも、不足感の裏返しとしての毀損が起こる。
さらに言えば、富に対する羨望は、不平等感よりも、富を生み出す知への渇望から来る。
人は生まれながらの貴族との差は仕方ないとして諦め、それどころか憧れを抱く。一方、自分の力で富を成した者には厳しい。
富の単純分配が不満を解消するどころかしばしば増長させるのは、分配が、富を生み出した知による支配を決定的にするからだ。
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