2010-10-29

電子書籍化で小説家が危機感を持ちづらいたった一つの理由

台風が来るのでわくわくしてしまったので飲みながらだらだら書くことにする。

最初に断っておくと、単なる業界の底辺ラノベ作家シナリオ書いたり書かなかったりだから、詳しい人にはあんまり目新しいことはないよ。

漫画家さんが危機感を持って色々動くのにはもちろんいろんな理由があるけれども、

小説家が危機感を持たない理由は簡単だ。

良くあることだから。

漫画家の人は、判型が変わったからと言ってコマを割り直したり書き直したりすることは滅多にない。

単に拡大縮小するだけ。(書き直したりはするけど、それはサイズ変更にあわせた書き直しじゃない)

でも、小説ハードカバーから文庫本になるときに、大きく変わる。

一行の文字数も変わればページに入る行数も違う。

これは読みやすさに影響するけど、気にする人は滅多にいない。

(行にこだわる事で有名な京極夏彦先生電子書籍化に意欲的なのは、なんか象徴的ではある)

だから発行される媒体が変わることを気にする人ってほとんどいない。

たんに紙で読むかネットで読むかiPadで読むかの違いでしかないし。

電子書籍という形で小説を読んだことがある人は判るだろうけど、文字サイズも一行の文字数も変えられるよね?

あれを凄く嫌がる小説家ってたぶんあんまりいない。

でも、漫画家さんで勝手にコマ割変えられたりしたらたぶんイヤなんじゃないかな。

流しこみゃなんとかなるだろうって言われたらその通りだし、フォントまで指定して活字組に意見がある小説家もほとんどいない。

自分の本だって意識漫画家さんより薄いってのはある。だって原稿のままじゃ絶対に本にならないもの)

良く言えば柔軟性があるし、悪く言えば人任せが多いから、だからこそ危機感を持ちづらい。

それが、電子書籍ブームを前に小説家が危機感を持ちづらい、たった一つの理由。

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