ってなる。
これからのことを考えるといつもそうだ。頭を掻き毟りたくなる。とことん無気力になってしまう。
仕事がないとか、将来が不安だとか、結婚できるのかとか、考えてしまうのはそういった悩みじゃあない。そこらへんはどうにでもなれって諦めてるから、まあいいんだ。
問題なのは、これから僕の生活がどれほど豊かになっても、不幸に遭遇したとしても、結局のところ、寝て食べて寝て食べて、一日をやり過ごして、そうしてまた新しい一日が始まるということを経験し続けなければならないということにあるのだ。
生きている限り、僕は一生その繰り返しから抜け出せない。退屈でルーチンな毎日から逃げ出すことは絶対にできない。
ものすごく贅沢な悩みなのは十分承知している。けれど、膨大な時間と空間を前にするとき、僕はいつもどうしていいかわからなくなる。
途方にくれてしまって、挙句なんだかとても辛くなってしまう。
何かすればいいのかもしれない。好きなことをすればいいのかもしれない。面白いと思えることを探したり、いろいろ挑戦してみたりしてみたらいいのかもしれない。
でも、どんなことをしていても結局は同じなのだ。恋愛をしても、仕事についていても、休暇を満喫していても、趣味に精を出していても、生活の根底には規則的な流れがずうっと流れ続けている。
それはとてもとても緩やかで蕩けそうな上に、思い返すといつも物凄く速くて、この先がどうなっているか確固たる展望を欠片ほども持つことのできないけったいな流れなのだ。
僕は抗うわけにはいかない。だって人間だもの。はあ。いやになる。
どうやら姉も似たようなことを考えたことがあったらしい。家族っていやだ。きょうだいって面倒だ。
別に特別な刺激がほしいわけではないけれども、どうしようもなくうわあああああああああああってなる感情は、不意に込み上げてきては僕を憂鬱にさせるから厄介だ。