やりたいことを中心に会社を選ぶとバカをみるってことが、入社数年してようやく分かった。まさに自分のミスとしか言いようがない。IT系の会社であれば、制御系とか業務系とかの分野があることの他に、プログラミングができるかとか、上流工程ができるかとかあると思うけど、そういったものは、会社の雰囲気が明るいとか、研修がしっかりしてるとか、そういうものを捨ててまで選ぶことじゃないと思った。
会社の雰囲気が暗いとかほんとに論外。自分が会社に入るときに思ったけど、社員の人が通り過ぎても挨拶がない。社内を見学しても、誰一人としてコミュニケーションをとっているように見えない。喋っていても覇気がない。こういうのは一番気をつけなきゃならないことだと思う。
暗いってのはもう、何か精神的な問題を抱えてるに違いないと思っていい。「仕事忙しいから挨拶してる余裕ないだろ」とか思うかもしれないけど、たまに忙しいくらいであっても受付に人がいたときには会釈をするとか挨拶をするなんてことは常識の範疇。普通の人なら誰でもやる。全くそれがないなんてのは、忙しいというか仕事が楽しくなかったり、体力じゃなく精神的に疲れてる証拠。
仕事は、分野がやりたいことと一致してれば楽しいわけじゃない。コミュニケーションをとって仕事をするとか、作業の効率化を行うとか、スキルアップしてる実感があるとか、そういったものの方が楽しさの尺度としては強い。チームリーダが話の分からない頭の固い人だったりすると仕事なんて一気につまらなくなる。大体そういう感じだと悩みの相談にも乗ってくれないから効率が落ちても放置プレーにされる。やりたいことやるどころの話じゃなくなる。スキルアップも全然できなくなる。
挙句の果てに、その分野の仕事が出きると思って入ったにも関わらず、研修もまともにない上に雑用同然な仕事を割り当てられ、数年したら「何でそんなことも知らないのか」というようなことを言われる。これは精神的に辛い。
入った後で会社を変えればいいとか滅多なことじゃ考えちゃいけない。そういう正義感に溢れた人は個人的に好きだけど、既にそうなっちゃってる会社は、ほとんど誰も協力なんてしないからそこは気をつけた方がいい。会社を変えようとするほど、孤立していくのが落ち。転職する時にも、こういうマイナス印象を与えやすいことは説明に苦労する。その業界自体に拒絶反応が出ても別の分野に転職なんてできないかもしれない。こういう不景気なときほど即戦力を求められるし。
もちろんこれは一例ではあるけど、こういった会社は、やりたいことだけでは何ともしがたい雰囲気があるというか、どうにも出来ない仕組みになってると思っていい。向上心があるならば、尚更気をつけて欲しいと思う。やる気を全部剥がされ、更には体の芯を全部抜かれた感覚に襲われてしまうかもしれないから。