2010-05-15

弟が作家になってしまった。

俺たち兄弟は、延々と「デキのいい兄貴に比べて弟は・・・」と言われ続けて育って来た。

そして二人とも病的に本が好きで、作家になることを夢見て生きてきた。

弟は20代の半ば、俺は28。弟は二浪した挙句地方国立というザマで、一族の中で相当爪弾きにされていた。

その一方、俺は大学卒業国家公務員に。民主党天下り規制にヘコんだりとかしてた。

いわゆる「デキるお兄ちゃん」であり続けたと思う。

小、中、高とアマチュア文芸賞やあるいはプロ志望者向きの文芸賞で

賞を取ったり選考に残ったりするのは大抵俺で、弟はほとんどひっかかったことすらなかった。

弟は内向的性格で、しかも怠惰なもんだから大学卒業後は当然のごとく就職に失敗し、

実家にもいにくいものだから俺の家に住み着いて日々ニートやってた。

その弟がライトノベル転向したのはほんの数年前。

そして先日唐突に賞を取り、唐突に売れ始め、ついに年収が俺の一桁上になってしまった…。

かくいう俺は、夢破れた純文学志望のしがないリーマンで、社会的立場こそあるものの

年収でいえば(笑)としか言いようがない。弟の本は順調に売れていて、メディアミックスの気配も見えてきた。

一体どこで勝負がついたのか。

あくまで俺が純文学にこだわり続けたことか。

それとも、さっさと職をみつけてそれなりに充足してきたことか。

弟の成功は心からうれしく思うが、自分人生がとてつもなく色あせて見える昨今。

つい先日まで「働け屑野郎」と罵ってた弟が、「今までのお礼」とポンと車を買ってくれた。

俺もライトノベル書こうかな…。儲かるんだね、ラノベって。

  • 弟が羨ましいてことは、 自分の好きなようにやるのを我慢してデキるお兄ちゃんであることを選んできちまったわけだな。 どうせならその道を全うするしかないだろ。公務員のまま純文...

    • 弟のデビューが決まった時 「初版2万ウン千部」って聞いて腰抜かしそうになった。 すごいよラノベの勢いは。 デビュー作家にいきなり帯つけて平積みだもの。

  • 弟は20代の半ば、俺は28。弟は二浪した挙句が地方国立というザマで、一族の中で相当爪弾きにされていた。 死ね。

  • 兄弟二人の持ってる力が仮に同じくらいだったとして。 勉強して大学にも行って就職してサラリーマンになった兄と。 適当にその辺流してニートしながら、作品のジャンルを妥協してま...

    • おいおい、地方国立で一族(と書いているからには祖父母や従兄弟のような近縁も含むんだろう)から爪弾きにされるような集まりだぞ? お前の気持ちなんて理解できる訳ないじゃない...

      • そこでデキるお兄ちゃんやってた兄貴はそれなりに辛かったとも思うぞ。 弟引き取って食わせてたわけだしいい兄貴じゃないか。 奔放にやってきた弟と家の対面を守ってきた兄貴ってこ...

        • そうかなあ。 地方国立が低いって言ってるんだから一族の中に何人か旧帝出の親類もいるだろう。海外留学とかしてきた人もいるんじゃないのかな。 そんな中での国家一種なんてぶっ...

          • 一族の中に何人か旧帝出の親類もいるだろう。海外留学とかしてきた人もいるんじゃないのかな。 旧帝とか留学とか中流家庭でも普通に居るだろ。その程度で鳩山一族と比べるなよw

          • 大学受験で勝てるかとか一流企業に就職できるかというのは育ってきた環境に大きく左右される。 (別の見方をすれば、高学歴なのに就職で失敗する奴は「育ちが悪い」。今回の話とは...

  • 作家なんて不安定な職業なんだから、もし売れなくなって困ったらいつでも戻ってこいよという気持ちで見守ってやればいいじゃないか。お前は兄貴なんだろ。

    • いやー、その通りなんだけど いかに自分が世間的な価値しか考えずに生きてきたか 自分のやりたいことは何なのか、とか中学生みたいに悩んじゃってんだよね。 まー、兄貴としちゃ「...

  • http://anond.hatelabo.jp/20100515195553 つい先日まで「働け屑野郎」と罵ってた弟が、「今までのお礼」とポンと車を買ってくれた。 そんな金があるんなら貯金しとけばいいのにねー。そんな...

  • 小説なら一人で書ける。仕事しててもよっぽどキツイ仕事でなければ書ける。 それを書きもしないくせに、書けばよかったとかやればよかったとか言ってもなんにもならない。 いまか...

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