「んんっ けふっ」
めいぼうじんがなんどか咳払いをする。
カーテン越しの柔らかい光が、ありがみんの細いシルエットをコントラスト饒かに見せる。
「めいぼうじん 風邪ひいた?」
ありがみんの声が響く。陶然とありがみんの影を見つめていためいぼうじんは、その声によって我に返った。
「いや、あーあー。大丈夫だとおもう」
多少大げさに声を出し、のどの調子を確かめる。
「本当?」
いつのまにかベッドから降りたありがみんは、細く透き通った指でめいぼうじんの前髪を持ち上げた。
「んー。やっぱこれじゃわっかんないかな」
めいぼうじんに抵抗する隙をあたえず、すばやくおでこをくっつけてしばらく静止するふたり。
「えっ」
わずかに、頬を赤らめたありがみんが、めいぼうじんをやさしく引き剥がす。
抵抗せずにおでこを離しためいぼうじんは、軽やかに微笑みながら立ち上がった。
「シャワー。浴びてくるね?」
部屋を出るめいぼうじんの背中を、ありがみんのやさしい視線が追いかける。
「絶対、のぞかないでよ?」
「えっ」
「うそうそ、昨日はありがとう。床に寝させてごめんね? とってもうれしかった」
その言葉の後半は、ドアが閉まる音にかき消された。
「来て、くれたんだね」 引っ越してきたばかりの部屋。開けてもいない段ボール箱が壁際に並べられただけの無機質な光景のなかで、ありがみんの目に映るのはめいぼうじんだけだった...
「んんっ けふっ」 めいぼうじんがなんどか咳払いをする。 南向きの大きめな窓から、朝日が差し込んでいた。 カーテン越しの柔らかい光が、ありがみんの細いシルエットをコントラ...
「やはり来たか。さすがだメイトリクス」 引っ越してきたばかりの山荘。開けてもいないロケットランチャーが壁際に並べられただけの無機質な光景のなかで、ベネットの目に映るのは...
めいちゃんは「男の娘」でTS大好きっ子です
「来て、くれたんだね」 引っ越してきたばかりの部屋。開けてもいない段ボール箱が壁際に並べられただけの無機質な光景のなかで、はてなの目に映るのはあめーばだけだった。 「も...
「来て、くれたんだね」 さっきイオン結合を解消したばかりの二人。一切の有機物が存在しない無機質な溶媒の中で、しかし今、しあんさんの目に映るのはあんもにあだけだった。 「も...
「来て、くれたんだね」 引っ越してきたばかりの部屋。開けてもいない段ボール箱が壁際に並べられただけの無機質な光景のなかで、ありがみんの目に映るのはからぼうやだけだった。...