2010-03-22

ワシントン条約報道において、日本メディア国民に何を隠したか

ttp://katukawa.com/2010/03/ワシントン条約報道において、日本メディア.html

日本メディア国民に何を伝えなかったか(隠したか?)

情緒的な論調で、消費への危機感を煽る一方で、欧米世論保全に向かわせた次の3つの事実を、日本マスメディアは、国民に知らせなかった。

1.タイセイヨウクロマグロは激減している

2.地中海では漁獲枠よりも多い不正漁獲が存在し、ICCATもそれを認めている

3.不正漁獲されたマグロのほとんどは日本で消費された

タイセイヨウクロマグロ資源状態については、ここにまとめた。資源は危機的に減少しているというのはICCATの研究者の一致した見解である。日本報道は、インターネットで公開されているICCATの資源評価について一切ふれずに「絶滅危惧ではない」という日本政府関係者コメントを垂れ流すのみ。FAOの専門委員会では、日本政府派遣した一人をのぞいて全員がワシントン条約規制をするのに十分な証拠があると認めたのである。国民が公平な判断をするためには、こちらの声も紹介すべきである。南アフリカにはButterworthという研究者がいる。IWCでは一貫して、捕鯨の肩を持ち、英米からは「日本より」と批判されることが多かった人物である。彼ですら、マグロ規制には賛成したのである。

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