きくち November 14, 2009 @14:25:30
僕の意見は違います。
プレゼン側は「一位になれなければ、それを使ったシミュレーションの研究でも決定的に遅れをとる」と「一位以外は無価値」としか受け取れない主張を続けました。
それに対し、仕分け側の趣旨は「二位だって、研究成果があがればいいではないか」です。
仮にそれが口だけだとしても、「一位でなければだめ」の一点張りでは説得できません。
れんほうの「二位になったときのリスクヘッジ」発言が取りざたされていますが、
文脈は逆で、彼女は「二位でもいいのではないか。どうしても一位でなくてはだめだというなら、
一位になれなかったときのリスクヘッジはどうなっているのか」という質問をしたわけです。
ここで「二位でも研究成果は充分に期待できる」と答えられなかったのが、すべてを決めたのではないでしょうか。
実際、計画通りに進んだとして、運がよければ一位になれるかもしれないけど、
なれても一瞬だろうということは、アメリカのスーパーコン計画がわかった時点で誰もが考えたことです。
ですから、「一瞬の一位かもしれないじゃないか」という質問は当然です。
「二位ではだめだ」とプロジェクト側が主張してしまったので、
「じゃあ、一瞬の勝利のために、どんだけの税金を使うのか」という話になるわけです。
さらにいうと、「一位になれなければ日本の研究は大きく遅れをとる」という主張を繰り返したので、松井孝典さんにも守ってもらえなかった。
ペタコンに話を限るなら、僕は仕分け側がたくさんのヒントを出したと思います。
ほかの事業に対する言いがかりのような発言に比べれば、非常に優しかったと言っていい。
ありていに言って、彼らは「この事業の本来の意義はこれこれではないのですか」と助け舟に近い質問をしていたわけです。
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1249777100#CID1258176330