これを読んで思い出したことがある。下読みにまつわる話だ。
私は大学一年の頃によくある文芸サークルに所属していた。ただし、文章を書く要員としてではなく、挿絵を描く人間としてそこにいた。私自身は小説を書くことなどできなかったが、本を読むのは好きだった。部員の中には文章の上手いやつから下手なやつまでいてバランスがとれていた。上手いやつの小説は本当に面白かったし、下手なやつの小説はストーリーの概要をつかむことすらできなかった。どこがどう上手くてどこがどう下手なのかとかは分からなかったので、感想はいつも「面白かったよ」「いまいちだったかも」とかそういうことしか言えなかった。
ある日、部室に変な男が来た。背は低かったが、なかなかハンサムな顔をしていた。そいつは通り一遍の挨拶をして、同じ大学の学生だと名乗ったのちにこんなことを言った。「きみらの文芸誌を読んだよ」。そしてそいつは、自分が下読みのバイトをしていることを言った。
下読みくんは、部員一同がいる前で、次々と作品の批評をしていった。どの作品はどこそこがおかしい、ということを矢継ぎ早に語った。ひととおり批評が終わると、呆気にとられている部員たちを残して部室から出ていった。
部員たちは釈然としない顔をしていたが、私からすれば「下読みってそういうところを見ているのか」ととても参考になった。言っていることもまともに思えた。その後しばらくその下読みくんの話でサークル内は持ちきりだったのだが、やがてそいつの存在は忘れ去られていった。
何ヶ月後かは忘れたが、再びその下読みくんが部室に現れた。そのとき部室にいたのは、私とあと二人だけだった。下読みくんは「俺の書いた小説を持ってきたから見本にしてくれ」と茶封筒を部員に手渡して去っていった。私たちはさっそく原稿を読み始めた。六十枚くらいのA4の原稿だった。一枚ずつ、回し読みをした。十枚ほど読み終えた頃、一人が口を開いた。「これって、どう思う?」明らかに不満げな表情だった。私から見ても、このサークル内でも最低の部類に入るのではないかと思えた。当時話題になっていた「リアル鬼ごっこ」のような文章に、B級未満のストーリーがついている感じだった。
その小説はあとから来た部員たちにも読まれ、ある人は「こんなやつに審査されてたのかよ」と激高した。憤った部員数名が、今度はこの小説を俺たちが批評してやる、と仕返しをしようとしていたが、誰もその下読みくんの名前を聞いていなかった。
名無しの下読みくんの話はその後も語り継がれるかと思ったが、語り継がれた部分は「下読みは文章が下手だ」というところだけで、それはそれでひねくれた伝承だと思った。
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http://anond.hatelabo.jp/20091027181046 本屋に並ぶような物とタメを張る、だって? あれとタメ張るのが目標なんて言うんじゃ、まぁ、底が知れてるな。 今に限らず、ラノベは所詮、ラノベ。 多...
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「アホか」を書いたほうの元増田だけども、この手の奴は珍しくない。 ついでに言えば、受賞できるようなものを書ける奴も殆どいない。 まぁ、プロであるかのような能書き垂れてる割...
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該当なしっていうのができない賞もあって、審査する人間にはどうしようもないところは少なくないな。 求めるラインを超えたものが選ばれるんじゃなく、応募された中の優劣で選ばれ...
なら、勘違い君も通る可能性があるんじゃね?
落選確定でも出せば可能性はある。合格確定でも出さなければ通らない。 所詮、そんなもんだよ。テストの日には出席しなさいと一緒。
いや、そうでなくてさ。 姑息に計算して狙ったところで「ぷろのしんさいんさま」にはお見通しで落ちるんだよって件だけど 該当なしっていうのができない賞もあって、審査する人間...
>書いてる方だって、本当は、下らないと思ってるよ。 勝手な憶測してんじゃねえよ。ざっけんな!
これも例の人
だから例の人って誰?
上条当麻の説教シーンかと思った。 ラノベ文体ってあるのかねぇ。
http://anond.hatelabo.jp/20091030025541 書いた元・増田だ。 ワナビ関係はコメントが沢山つくね。 みんな、ありがとう。 厳しい意見に励まされるよ。 しかし、あれで一応ラノベ文体になってる...
「ワナビ」という言葉の意味を取り違えてるんだろうかこれ。 「何だかんだ言ってお前プロになれてないんだから偉そうな事言うな」と反発されてるんだと思うが。 プロが言っている...
「書きたいことがあるから作家になるのはいいけど、作家になりたいから小説を書くのならやめろ。 いや、書いてもいいんだけど人に見せるのをやめろ」 by中島梓 口ばっかし一丁...
ワナビ乙としか言いようのない文章よのう。 今、漫画業界で一定の人気を集めているジャンルに「漫画家漫画」ってのあるだろ。ああいうの読んでみ? 「お前の言っている事は、凡て5...
とにかく書いて応募して来た人間にけちをつけ倒した文章の結びが 「うまくなるにはとにかくたくさん書く」って何じゃそらw 君の文章も大概だな。
http://anond.hatelabo.jp/20091027181046 ただ、流し読むんじゃなくて、分析しながらだ。 冒頭の描写はどのくらいある? 説明はどのあたりで突っ込む? どうギャグを入れたらウケる? シリア...
http://anond.hatelabo.jp/20091027181046 冷静な振りして発狂気味のトラバがもう3つもあるけど
物語を完成させるだけ、小説志望者はマトモじゃんか。 イラストレーター志願者なんて、作品完成させもせずに先生生活夢見てるビッグマウスだらけだぞ。 まぁ、アレだ、 成功する...
同感。 一次や二次を通過しただけで喜んでいる輩のなんと多いことか。 本当の戦いは、ラノベ作家になったあとでハードカバーを出せるかどうかにかかっているというのに、そこが分...
だいたい、小説自体が斜陽産業だというのに、質の低いラノベが増える一方なのは解せない。 プレイヤーのレベルが低下するのは、斜陽産業の特徴じゃね?
http://anond.hatelabo.jp/20091027181046 このあたりの概念の使い方の癖に心当たりがある。 アホかい 根拠のない自信 お金を出して買ってもらう自信 冒頭十ページで分かる はい、アウト...
よくある破壊的な話だけど、なんか見覚えがある。どこだったんだろう……。気持ちが悪い。 関係ないけど元増田が破壊的な内容だから増田でもちょっと書いてみた。 http://anond.hatelabo.jp...
よくあるといえばよくあるんだけど、 みおぼえがありすぎるんだよね。 かつてこういうことを言っていた人はたくさんいたんだけど、 くどい気がするんだよね、文体が。
元増田ならおかどちがい。 おれにたいしてならみもとばればれ。 だいじょうぶ、ちゃんと医者にいく
ゲームの話が出ていたんでちょっと。 ゲーム製作は、例え同じ人が全部やるハメになるとしても、デザインと実装では全く違う仕事。 それぞれで必要になるであろう、才能も知識も別の...
多分ポイントが違うんでないかな。 されてるのは子供の頃の話で、少なくとも俺の子供の頃もゲームを作る人=プログラマーだったし、 デザイナーだのプランナーだのコンポーザーだの...
どちらかと言えば、小説にだって評価ポイントは沢山あるよねって話なんだが。 「恋空」とかがわかり易い。 そもそも論外の文章であれば、それこそ「本を読め」ではなかろか。 種は...
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ライトノベル作家(?)が暴れていると聞いて
少し期待したけど、これが釣りじゃないとして、金貰ってやってる選考作業だとしても愚痴くらい別にいいんじゃね、って程度だった。 結局当たり前のことしか書いてなくて改めて参考...
http://anond.hatelabo.jp/20091027181046 http://anond.hatelabo.jp/20091030025541 ラノベ界のことは知らんが面白い。 ポルノもそうだけど、目の肥えた読者が少ない(質にあまりこだわらないユーザが多い) ...
自己弁護のようだけど、別に目が肥えてないわけじゃないよ。 その読書基準が一般常識とかけはなれているだけさ。
いつも思うんだけど、小説家になりたい人と小説家ってなんで仲が悪いの? プログラマ的には、プログラマになりたいやつを歓迎したいんだけど。 根本的な違いはどこ?
小説家になりたい人と小説家が仲が悪いのではなく ワナビとプロが仲が悪いのでは
同業者に助けられることがあるかどうかじゃね? 漫画家みたいにアシスタントとして役に立つわけでもないし。
昔、オーケンが「アーティストが一番嫌いなのはファンだ」という 意のことを言ってた気がする。 時期的に神経症を患ってた時期だから今はどう思ってるかは知らん。
「コアなファン捨ててもうれしいタイアップ」 とか歌作る前ぐらいの話かな
「小説家」とは、書きたいことを書くために努力すること。 「小説家になりたい人」とは、書きたいことが特に無くても小説家になりたい人のこと。