何かの式典が行われて、天皇陛下が受賞者と直接お話をしていた。
受賞者は「とても緊張してしまった」というような感想をインタビューで話していた。
私はTVを見ながら、「うんうん、そうだよネー」と気軽につぶやいてみかんを食べていた。
すると家族が「は?なんで?」と剣のある様子で絡んできて驚いた。
面倒くさい展開になりそうだったので、詳細は説明せず、
「そういうもんじゃないの?」といって、とりあえず流しておいた。
家族と天皇制の是非についてなど語り合ったことがなかったから、
まずその反応に驚いてしまった。
話す前から面倒な方向に行きそうなときは、話さない。
早計だという意見もあるだろうが、
剣のある絡みなのだ。
この後どういう展開になるのか予想もつかない。
あえて進んでみるのも漢の道かもしれないが、
私は天皇制について賛成でもなければ、反対でもない。
幼い頃は「日本の象徴」という表現がよくわからなかったし、
今でも理解してるとは言いがたいと思う。
でも国際的な行事に皇室の方々が出席し、
災害時のご訪問なども、大変なことと思う。
その際、陛下ご夫妻に励まされて元気を取り戻されたお年寄りを見るのは、
それはそれで不思議な気もする。
私は直接皇室の方々を拝見したことはない。
自分が同じようにお声をかけられたら、
同じように感動することができるだろうか。
わからない。
逆に、ただの一般人である私が陛下と同様に、被災者に声をかけたらどうなるだろうか。
陛下のときと同様に、元気を取り戻してもらえるとはとても思えない。
当たり前だ。
そういう目に見えない重たいものを背負われている。
それなりに生々しい、人間としての生活の話も聞いたことがある。