元発言は無視する。
多分、東大生の過半数は、教員の意図した「正答」から外れた形での正答をした事があると思う。
- 知識ベースが違う
- 一番分かりやすい話。高校数学や高校物理の問題は、大学レベルの知識を持ち込むと式変形だけで秒殺できる事がある。
- 前提が足りない/間違っている
- 問題を簡略化するためにはいくつかの前提がある。思考能力が高い奴は、「この法則が成立するにはこの前提条件が必要になる」という所までセットで覚えている事が多い。
- 丸暗記する奴にとってはムダに見えるだろうが、法則の成り立ちからを含めて全てを繋げて思考するタイプの奴にとってはこれが自然な思考の形。
- というわけで、摩擦がどうしたとか剛体がどうしたとか自然数がどうしたと言った「お決まりの前提条件の抜け」なんかに敏感に反応する奴が多い。無視するのが大人の対応なのだが、たまに解答に影響が出てしまう場合があって、そういう時は「回答不能」と平気で返したりする(「本当は回答不能なんだけど、こういう仮定をすると…」と渋々解いたり、複数の正答があり得る場合は場合分けして2通りの回答を返すとかいう奴も多い)。
- 問題が間違っている
- 教員だって人間なわけで、試験を何回もやってりゃミスもある。「そもそもミスに気づく確率が高い」「『これは問題のミスだ』と言い張るだけの自信を持っている」という2点があるので、優秀な奴は、そうでもない奴よりも問題ミスを指摘する割合が多い。
- 思考の組み立て範囲が広い
- 「とりあえず定石」をしない事が多い。なので、教員の想定した解法から外れた獣道を突き進んでくる事がある。
- 常にそれが最短距離かというとそうでもなく、遠回りだったりもする。
- 難関私立と東大の最大の違いがここ。数学で顕著だが、難関私立の問題は、正答者の大半が同じルートで正答に行き着く。出題数も多いのでわき道が許されにくい。東大の場合はそんな王道ルートがそもそも最初から無い問題が平気で出る。出題数は少ない(その分1問にかかる時間が長い)ので、試行錯誤の末に正答に行き着く事が許される。成果が出なくとも部分点までは付く。
- ひねくれている
- 「教員の出題意図を見抜け、期待されている王道の正答は分かったが、その意図とは違う獣道の正答も見つけてしまった」という場合、彼らはその悪戯心と自尊心から、「獣道」の方を提出する事が多い。
- 点数への執着心が低い天才肌タイプの場合、そもそも誤答とされ少々点数が下がる程度の事をリスクとは考えなかったりするので、更にフリーダムになる。
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