2009-07-28

退院して言われたショックな一言

 先日、人生初の入院経験した。急性腸炎だった。

 まさか自分でも入院するとは思っていなかったので驚いた。しかし、生来そんなに思いつめる方では無かったので、すぐに楽天的に考えることができた。これは、会社を休んでゆっくりできる良い機会であると。

 入院中は、一日三回の体温検査と血圧検査を行う以外は、基本的に自由行動であり、気ままに本を読んだり、PSPゲームしたりした。また久しぶりに朝からワイドショーを見たりして過ごした。たまに友達や同僚、家族が面会に来てくれ、世間話などを行った。こうして、瞬く間に一週間が終わり、とうとう退院した。概ね楽しく、ゆっくりできた一週間だった。まるで大学生に戻ったかのような錯覚に陥った。

 そんな中、現実に引き戻す一件の電話が入った。祖父からだった。

「二度と同じ過ちを繰り返すんじゃないぞ」との一言をもらった。この言葉を聞いた瞬間、嫌悪感と共に、吐き気眩暈に襲われた。

 その後も、「気が弱っているから病気になる」「病気という経験から、学ぶように」と色々なアドバイスをいただいた。確かにどれも正しいことなのかもしれない。しかし、愚かな僕は素直に言葉を受け取ることができなかった。

 なぜなら、僕が欲しかった言葉はこんな言葉ではなかったからだ。確かに酷い病気ではなかったのかも知れないが、「無事でよかった」という一言が欲しかったのだ。

 

 これは甘えだろうか。もう退院して健康になったにも関らず、まだ僕はねぎらいの言葉を求めていたのだ。確かに祖父は正しい。もう病気からは回復したのだ。今は病気反省し、自分の行為の何が問題点として摘出できるか、考えるフェーズに入らなければならないのだ。

 社会は僕が思っているよりも厳しいところで、病気は過ちとなり、なってはいけないものなのだろうか。そもそも病気は人の意思でコントロールでき、二度と繰り返さないように努力可能なのだろうか。

 僕は明日から強い意志で病気にならないように過ごすだろう。だが、病気にならないように強い意志を持つことは、最も病気になる可能性を秘めているのではないか、と思わずにいられないのだ。

 来月、実家に帰るのを急に迷いだした。

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