2009-07-01

ヱバが非常に残念だった件【ネタばれしてます】

公開初日にヱバ破を見に行きましたが、非常に残念な内容でした。

下ネタばれしつつ、不満点を箇条書き



1 戦闘ばっかしてるわりに、1つの戦闘シーンに危機感がゼロ

 冒頭から最後までひたすら戦闘シーンが繰り返されるわりに、1つ1つの戦闘が使途登場→ヱバ登場→コアこわして血がドバーーーって展開だけ。

 まけちゃうーーーっていう危機感とか、その状況からみんなで力をあわせてやっつけるんだ!的な高揚感は皆無。また使途があっさりまけてしまうので、強い敵に勝った的な充足感もない。

2 心理描写の欠如

 戦闘→なんか会話→戦闘なので登場人物の心理描写がほとんどない。アスカがどういう孤独で生きてきたかもわからないし、それがわからないから何故突然布団に入ってきて話をしだすのかが伝わってこない。アニメでは加持への依存という形で上手に描かれていた部分だっただけに残念。さらにレイに嫉妬して料理をはじめるのだが、それも理由が伝わってこない。さらにいきなりレイの変わりに起動実験に志願するのだが、その理由も強く伝わってこないし(レイシンジを好きだからとりもってあげようぐらいの気持ちというはわかったが、彼女ナンバー1への依存という部分が欠けている)、そもそも人選は葛木が決めたはず、しかも酔っ払いながら。それほど適当に決めたあたり人選の深刻さが伝わらないから、アスカが代役を立候補したあたりの深さが伝わってこない。そもそも招待状わたしておいてレイを選ぶなよとか。

 そのあたりがうやむやのまま起動実験で大爆発がおこるから「あー、アスカがトウジの変わりに死ぬのか」ぐらいにしか思えない。

 しかもそのぐらいの軽い心理描写だからアニメ版では「親友殺し」という精神的ショックを受けるシンジ感情移入できるのだが、映画では突然やってきたわけわからん目立ちたがり屋の女の子事故に巻き込まれたぐらいでしかない。全く持って泣けない。あー、アスカ死んじゃったよ運が悪かったねぐらい。

3 アニメ版と被っている部分と新作の部分がシンクロしていない

 エレベーターでの会話や3号機の暴走など、アニメ版と被っているエピソードもあるが、その他がまったくの新作であるため、本来は「ここってアニメではこういう状態だったけど映画ではこう描かれているってことはこういう解釈?」みたいな微妙な違いを判断できない。シンジの立てこもりエピソードも、アスカに対しての感情移入ができない状態で事故がおこるから、「シンジはいったい何に対してそんなに怒っているんだろう」ぐらいにしか伝わってこない。普通子供駄々だった。

4 マリとカヲル空気

 カヲルは次回から大活躍っぽい登場だったがマリが完全にいらない。密入国しなきゃいけない意味もわからないし密入国なのになんでパラシュート?とか、シンジに見つかってる時点で大失敗じゃね?というか普通パラシュート学校の屋上に着地したら校庭でみてた生徒とかが大騒ぎするだろうし、すぐ先生が駆けつけて大騒ぎにならねーか?みたいなツッコミどころが満載。(パンフみたら冒頭5分で死ぬ役回りだったのがあそこまでひっぱられたらしいが。)

5 レイ特攻無駄だった

 アニメ版ではレイ特攻をみてシンジがめざめたはずが、特攻してるときに肝心のシンジシェルターで引きこもっていて見ていないから無意味に。しかもレイが何故特攻しなきゃいけないかの部分もなし。で、レイ、使途に食われるの巻で変な挿入歌が入ってどっちらけになる。シンジレイを助けたいだけで、ツバサが欲しいわけじゃない。

6 まとめ

 とはいいつつも映像は綺麗だったし、「わけわからないところや説明不足はあとでネットなどつかって補完して楽しむ」という部分はヱバらしいといえばヱバらしい。

 しかし、このままでは「一部コアなファンのためのロボットアニメ」だ。しばらくはAKIRAを越えられそうない。

 

  • しかし、このままでは「一部コアなファンのためのロボットアニメ」だ。しばらくはAKIRAを越えられそうない。 でも、AKIRAの劇場版はどうなの?って感じがするな~。 原作(漫画版?)→...

    • AKIRAとエヴァを比べるのって、どうなの? 少女漫画と少年漫画を比べるくらい無意味だと思うけど。 ちなみに、AKIRAは映画と漫画は別物で、それぞれアリだと思う。

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