2009-05-30

定額給付金は私たちのものだ――」給付金着服に対し、1日にも提訴

時期の早い自治体では3月から給付がはじまり、全国で手続きの最も遅れた札幌市でも書類の発送が完了した定額給付金に対して、一部の国民の間で不満の声が高まっている。

「給付金を母親に着服された」というものだ。

これまでに報道されている通り、給付金は世帯ごとに一括して金融機関の口座に振り込まれることになっている。

ここから家族の各人に行き渡るべき給付金が、主に家計を預かる母親の手によって着服される例が跡を絶たないというのだ。

さいたま市のAさん(25)は心待ちにしていた給付金を母親に奪われてしまったという。「給付金が入ったら西川口ヘルスに行こうと思っていたのに『部屋に引きこもってパソコンの中の女の子と遊んでばかりいるおまえにやる金はない』と言われて取り上げられてしまった。悔しくて昼も眠れない。」

このような例は全国で頻発しており、今月5日にはついに被害者の会が結成された。来月1日には共同訴訟に踏み切る構えという。原告の人数は全国で15万人にも及び、過去最大の共同訴訟となる。

弁護人橋本透氏によれば、「家庭内の問題には民事不介入というが、息子の預金勝手に下ろした母親窃盗罪が成立するとした判例もある。本来国民ひとりひとりに給付されるべきものを特定の個人が横領するのは当該政策の趣旨から言っても望ましくない」という。

なお、この件について総務省に問い合わせたところ、「具体的な支給作業は各地方自治体に委ねているので具体的な質問には答えられない。」とのこと。また、実際に支給作業を行なっているとある自治体は「家庭内の問題には口出しできない。揉め事にならないよう円満にやってくれとしか言えない。脱・引きこもりの支援については生活課が全力でバックアップするのですぐにでも相談してほしい。」という。

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