誰もが自分の雇用の優先順位の頂点に正社員を設定しているわけではないということを世間の人はどれだけ理解してるんだろうか。さらに、正社員に向いていないのに正社員になりたがってる派遣社員というのも実は世の中結構居るってことを知っとけ。学校卒業後、非正規雇用のまま働いて結局一度も正規雇用者の身分で働いたことのない奴が非常に多く居るのは事実なので、正社員というのがどういうものなのかを知らないまま、正社員になることに憧れている奴も多いのだ(こういうのは同時にホワイトカラーへのコンプレックスを抱いていることも多い)。
だからここで正社員になることがどういうことなのかということを整理しておきたい。正社員として入社してきた人間は、ほぼ例外なく管理職候補生であるということだ。大卒であれば役員候補生にもなりうるだろう。たとえライン工場であってもヒエラルキーは存在する。在職している限り管理職候補生としてのリテラシーを身に着けるため、あらゆる面で現業以外のスキルを磨かせられる。週報の提出であったり、時には宴会や社員旅行の幹事を仰せつかったり、アルバイトの教育や勤怠管理など、業務の内容は場当たり的に流動的に変化する。決して「定型的作業」のみをやっていて済まされない。会社としては社員に育って頂かないと雇った意味がない。会社が経営戦略上、社員に取らせたい資格があるなら協力しなくてはならない。オフの時間をある程度犠牲にすることにもなる。正社員になるということは、そこに居る人たちと共に会社作りをしていく仲間になるということだ。定例会議の出席もあれば、現業以外のところで何らかの「当番」を仰せつかることもあるだろう。これを担うのも立派な経営への参画だし、拒むことはできない。家族になるということだ。古臭い言い方をするなら、正社員になった時点でファミリーの一員なんである。ファミリーであるが故のメリットとデメリットは当然に理解しているはずだ。多くの人は。だけど、正社員として働いたことの無い人はこれがわからない。だけどそれは仕方の無いことだ。
要は、上記のような「定型的作業ではない何か」を得意としない人、やりたくない人というのも世の中には結構居るんだということ。「指示待ち人間」なら非正規雇用者が向いている。取り決めた業務の範囲内で、ひたすら与えられた案件を消化していくことに秀でた人間はそれはそれで貴重だ。
今となっては派遣社員という雇用形態を積極的に望んで選んでいる人は少数派になりつつあるけど、実は正社員志向の人たちの中にも正社員に向いていないタイプというのは絶対居るはずで、そこのところをよく調査しないといけないはずだ。非正規雇用者から正社員に切り替えるべきだなんて声があるけど、いざそいつらが正社員になったとしても、おそらく多くの人が正社員という立場の息苦しさに音を上げて非正規雇用という道に戻ってくるんじゃないかなと思ってる。
いかが?
近ごろの若いやつは・・・ まで読んだ
一応釣られとくが正社員として野党からといって管理職候補というわけじゃないし、定型的作業中心のというのも少なくない。
それは違う。結果的に「脱落して」、負の財産として「定型的作業しかできない正社員」を抱えざるを得なくなることを、あらかじめ会社が想定しているだけ。 従業員には育ってもらわ...
いや、「最初から定型的作業しかしなくていい、それ以上は求められない」正社員も存在してるでしょ… そういう人は昇給もしないし役職にもつけないけど。 何か本当に正社員に夢見す...
派遣が多い会社が殆どだと思うけどー 自分が所属している会社は派遣はいないし、管理職昇進にも相当の時間がかかる 機密性の高い技術で、なおかつ引き継ぐのに3-5年かかるので まあ...
http://anond.hatelabo.jp/20090110115558 同意。 私が思うに、非正規雇用者の問題に関する話には 保障等の安定した「何か」が正社員には無条件で与えられていると勘違いしてる者が多いように見...
スキルアップに日々精を出していないと失業に即繋がりうるのは派遣社員の方だよ。 正社員と言うのは言い方は悪いが、労働法に強く護られている立場なので切られにくいが、切られた...
現行の社会保障制度が正社員(もっといえば正社員・専業主婦家族)を前提に作られている以上、 正社員を希望するのは当然。
>本当に正社員になりたい? >誰もが自分の雇用の優先順位の頂点に正社員を設定しているわけではないということを世間の人はどれだけ理解してるんだろうか。 フルキャストの人...