その日はかなりの混雑だった。
乗り切れない人が多数で、ドア前に列ができてるくらい。
まだ優勝決まってなくて、来週は優勝セールでもっと混むかなとか思ってた。
上りエレベータが来たけど満員だったんで乗れない。
そうやって2回見送った。
これでようやくドア前1番になって、次で乗れると思ったわけ。
後から後から次のお客さん達が来てすごい大変そう。
ベビーカー組が3組も4組もいる。
少しでも多くの人が乗れるようにと、
1歳半の次男を妻に抱かせて、ベビーカーはたたんでオレが肩にかついだ。
開いたエレベータの中には案内店員が。
さっそく乗せてもらおうと思うと止められた。
「次の階で車椅子の方が乗って来られるので、ご遠慮ください」
えー、2回も待ったんだけどまあいいか。次を待つか。
「ベビーカーの方はどうぞ」
「あ、どうも」
「あ、お客様はお待ちください」
「え、ええっ?」
何言ってんだコイツ、頭おかしいの? と迷ってる間に、
後から来たベビーカー組がささっと乗っちゃって、
ボーゼンとするオレ達を残してエレベーターは去った。
そこで「うちもベビーカーですっ!」って叫べばよかったんだな。
そうして、後から来たくせに先に乗っちゃった家族をひきずり降ろして、
うちが乗せてもらえばよかった。
……んなことはできない。
たたんで肩にかけてたオレのベビーカーが、そのエレベータボーイには見えなかったんだろう。
でも後から来たお客さん達はうちが先に待ってたのも知ってるし、
だっこに切り換えたのも見てただろうに。
いやー、オレがとろいんだけどさー。
さびしいなあ。
しかしもし増田が主張したとしても、そいつがマニュアル人間だったら 乗せてくれなさそう。 もし私がそこに居合わせたら果たして「この人もベビーカーですよ」と言えたかな。 なんか...
気持ちは分かるんだけど、そういう場所でベビーカーや車椅子が優先される理由は 「エスカレーターが使えない、エレベーターで移動するしかない人たちだから」なのであって。 ベビー...