2008-11-06

僕がトーマス握手できるようになった訳

学生時代に友人を介して黒人留学生(仮にトーマス)と知り合いになった。いいやつだったし,日本語も頑張って勉強していてコミュニケーションにも問題なかった。

なぜだかトーマスの体に触れる(例えば握手とか)にはすごく抵抗を感じていた。ああ,自分はなんて差別主義的なんだろうとか思ったけど,なんというか,生理的に体の奥底からの感覚で抗えなかった。そんな感じで悶々とトーマスに申し訳ない数ヶ月が過ぎた頃,ふと分かった。なんでトーマスに触れることに漠然とした嫌悪感を感じていたのか。それはこんな感じ。

僕らの肌は肌色(色が薄い) → 僕らの肌が黒くなるのは汚れたとき → 肌が黒いのは汚れていると認識している → 肌が黒い人は汚れていると感じてしまう

あ,だから無意識トーマスが汚れていると感じているんだな,と。もちろん本当に汚れている訳はなくて,毎日ちゃんとお風呂に入っているし,飲みに行ってもおしぼりで手を拭いている。そう理解するとトーマスに触れる事に何の嫌悪感も感じなくなった。不思議なことに。いや,男同士なんでそういった意味での壁はちゃんと感じるが,少なくともトーマスの肌の色に起因する妙な感覚は無くなった。

他人に対して差別的な感情を覚えたら,その感情と向き合うこと,理由を徹底的に考える意事が大事だと思う。何かを感じてしまうのは事実だけど,その要因は意外とつまらないものかも知れない。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん