諸君、わたしは電話が嫌いだ.
諸君、わたしは電話がきらいだ.
諸君、わたしは電話が大きらいだ!
着信音、バイブレーション、着信通知がきらいだ.
プログラムを書いていても容赦なく鳴るのオフィスの電話がきらいだ.
コールバックくださいのメモがきらいだ.
自宅で
オフィスで
出先で
ビーチで
山奥で
この地上のどこに居てもついてくる電話が大きらいだ.
ミスコールが誰からなのかを確認するのがきらいだ.
ミスコールの履歴を確認するボタンを押すときなど、指が震える.
留守電3件、という表示がきらいだ.
受話器を耳に当てて、留守電に吹き込まれたメッセージをきく勇気が出るまで数週間かかる.
ぎりぎり最後までメールなど他の手段に訴えてみて、最後の最後で結局電話するのが苦痛で仕方がない.
電源を切っておけばいいや、と思うと今度はスカイプに留守電が入っていたりするのは最悪だ.
いまだにきいていない数ヶ月前の留守電が何件あることだろう.
しかし待ち合わせのときにどうしても見つからなかった場合、電話するしかないその瞬間がつらい.
親とでさえ電話で話すのはきらいだ.
親がメールも出来ないのでファックスでやり取りするという全時代的な手段が、似合っているのかもしれない.
諸君、私はこの世から電話連絡というものがなくなることを望んでいる.
諸君、私は電話がきらいな人種というのが認められる日を望んでいる.
諸君、私と同じ電話嫌いの諸君、君たちは一帯何を望んでいる?
更なるオンライン化を望むか? あるいは手紙の時代に戻ることを望むか?
よろしい、ならば電話など捨ててしまえ.
我々はわずかに少数.
仕事中にヘッドセットを装着してずーっと恋人と電話をしているデザイナーに比べれば物の数ではない.
ならばわれらは、諸君と私とで、電話がなくても成り立つ世界をつくろうではないか.
電話なんてクソくらえだ!
電話なんて前時代的なものに頼っているやるらなんて叩きのめそう
電話のケーブルをひっこぬき、パソコンに刺さったマイクのケーブルをぶったぎってやろう
連中に、タイムラグのあるコミュニケーションの味わいを思い出させてやる
連中に、直接顔を合わせてするコミュニケーションの幸せを思い出させてやる
電話では伝えられないものが腐るほどあるってことを思い出させてやる
電話では、自分の力が1%も出せない人間がいるってことも思い知らせてやる
逝くぞ、諸君