2008-05-11

学科の思い出

それまで地道な積み上げ型の学力を築いてこないでそれに自信がなく、どちらかといえばノリと雰囲気で生きてきた人間が、

教授教科書から「あいまいさに耐える」だの「答えは1つじゃない」だの「感覚や感情を大切にする」だの何となく感覚でやり過ごせるような優しげな言葉を授けられ、

底辺からの学力がない引け目があるところへ、権威づけられた教えという新たな武器や力を得てその勢いを漸増し、

当然込み入った概念思想的な検討をすることはせず無批判にそれらを受け入れ、

自分たちの生き方が権威によって正当化されたように思いこみ、

私のような正確さや精密さや積み上げ型の学力を指向する学生の肩身を狭くする。

学生時代のことをふり返ればこんな具合だった。

ちょっと複雑に議論を詰めようとすると「そんなに深く考えなくてもいいんじゃない」言われてしまうような環境も確かにあった。およそ学問する態度ではなかったと思う。

教員や教科書言葉は確かに豊かだったから、その点は私もいい言葉を学んだと思う。しかしそれをちっとも疑わないところと議論を嫌うところがどうしても良くなかった。

ちなみに心理学科である。

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