で、感想な訳ですが。。。
「あぁ、もったいない。」
読後、最初に思ったのがこれ。これだけの設定、これだけの面子揃えておきながら、たったこれだけで終わらせちゃって良いの? 特に時臣と雁夜。見せ場の一つも用意できないなら、無理に出さなくっても良いんじゃないか? ライダー組の話ぐらいエピソードぶち込んで、やっとキャラって立ってくるもんだろうに。
まぁ、最低でも7×2人用意せにゃならん舞台だけに、ライトの当たり具合に濃い、薄いが出るのは仕方ないし、原作からの縛り(切嗣とセイバーは、3言しか喋らなかった。とか)があるにせよ、ナンカ浅い。それならいっそ各チームで1冊割くぐらい、本腰入れて書きゃ良かったのに。たとえ完結まで10年掛かったとしても、月厨は黙ってついて来るだろ? 1、2巻はけっこうテンポ良く書けてたのに、終盤にかけて失速、最後になんとなく辻褄だけあわせちゃった感が残っちゃうのは、やっぱ他人の土俵で相撲取らされてるからなんかなぁ? あとがきでも、イチイチ許可取りながらやってるような事書いてたし。
ただ、文章の書き方は流石。ちゃんと文体は奈須きのこなんだけど、説明クドくない分、読みやすい。そんでもって、クトゥルフネタで大怪獣とか、魔改造バイクでバトルとか、きっちりニトロ全開。(笑) あえて言うなら、虚淵持ってきた割にゃ、まだまだ不幸が足りない。ランサー組はもっとグチャグチャ内輪揉めの挙句自滅するべきだし、バーサーカーへの魔力供給の為には、臓硯からお裾分けなんかじゃなくて、桜から直接奪い取るべし。もちろんイラスト付きで。(汗)
今回の評価は、4冊トータルで70点。期待大きかった分、やや辛目な採点。もし聖杯が手に入るならば、同人で良いから、もう一回、セメントな虚淵版を!