2007-12-03

他人の心

  • 相手の気持ちを考えようとしてはならない。そうして生じた気持ちは、十中八九、ただの妄想であって、全然見当違いの別物の感情である。それは言語の上では僅かの一致を見るかも知れないが、根本的には異なったものであろう。また、気持ちを考えようとして、それが出来なかった場合、ただそれだけの理由から彼は相手を何か異質な感情を持った異常者、キチガイであると見做しかねない。だがこれは不当である。この方法に従えば、厳密には、全ての他者は異常者であるし、他者からすれば自分がキチガイである。
  • 自分の気持ちとして考えてはならない。自分とはそれ自体既に他者と異なった存在であるから、全然見当違いの考えしか導くことは出来ないであろう。
  • 物理現象であることを忘れるなかれ。心とは、要するに、脳の所有者に対する脳の働きの一表現形態に過ぎない。心が心であるのはその脳の所有者に対してであって、他者のそれは単なる物理現象に過ぎない。仮に、人間と全く同様の働きをなすコンピュータがあったとして、それの働きが実際には単なるプログラムであるのと全く同じ理由でもって、他者の心とは一種のプログラムでしかない。そして、機械プログラムから心を理解しようとする人間は稀である。
  • しかしながら、上記のようであるからといって、他人の心を全然解さないよう振る舞うべきではない。機械の働きを理解した者がその機械に適するよう扱うのと同様の理由でもって、他者の脳に適するよう振る舞うべきである。すなわち、相手の心を理解しようと努めているように振る舞うべきである。

とか考えてると、欝になるよ。

  • あなた自身の心は何処にあると考えますか? 同じくコードの上の幻影だと捉えているのですか?

    • 自分だけが特別である理由は何も無いと思うよ。 確かに私には心があるよ。でも、それは私にとって存在しているに過ぎないんだ。いくら私が精神を働かせて何かをしていても、他人か...

      • 返答ありがとう。 私は自分の心を無条件で確信している性質です。もちろん他人の心も。しかし結論はあなたと似ています。極論を言えば、物語の登場人物にも、人工無能にも、私は私...

        • ごめんね、結論意見、実はたぶんあまり似てないんだ。 ええと、あなたの意見の否定と捉えないでね、単に、前書いた文の補足と捉えてね。 人工無能って書いたから誤解を招いちゃった...

          • すいません。読解と返信がてきとーでした。インクの文字にはソフトウェア的な働きがない、というわけですか。ううん。 そうですね。根本的な違いがありそうです。あなたの意見を私...

  • 自らそれを改変できるものは、それを「心あるもの」としても良いのではないだろうか。 「心」の形は自律進化によるアップデートにあるのではないか。 固定化されたものは、心とは呼...

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