2007-06-04

ある帰宅中の出来事4

更に乗っかってみる。

anond:20070604153417

増田すまそん。

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僕の父は僕がまだ幼い頃に亡くなっている。だからおぼろげにしか顔を覚えていない。けれども母によく似た女の子と話しているその男は、ますます父とそっくりだという確信がもててくる。

それに気づいたとたん、僕の勝手な苛立ちは煙のように霧散してしまった。しかし同時に、疑念が頭を支配する。

僕はいったい何を見ているのだろう?こんな偶然はありえない。僕はいつもと同じように帰宅しいつもと同じように電車に乗っただけだ。しかし今、周りの空気は白くまぶしく感じられる。それは、今までに全く体験したことがないような強い非日常感だった。

あの二人に声をかけてみたい、そう思った。しかし同時に、何かとてつもない恐れをも感じ、立ち上がることができない。

そうしている間にも、あの二人は穏やかに会話をつむいでいく。

あと二駅もすれば、僕の降りる駅に着いてしまう。

その二人の姿と、近づいてくる降車駅が僕に決断を迫る。声をかけるべきか、かけないべきか――。

記事への反応 -
  • 僕はいつもと同じように、同じ電車に乗り込んだ。各駅停車なのでそれほど混雑もしていなく、空いている座席に腰を下ろす。鞄から文庫本を取り出し、しおりを探す。どこまで読んだっ...

    • 勝手にリレー小説を始めてみるテスト。 anond:20070604144638 その女の子は、母にとてもよく似ていた。母が若かった頃はきっと彼女と瓜二つだった、そう確信させてくれるほどに。だから僕...

      • 暇だから乗っかってみた。あ、完全にフィクションです。もとの増田さんごめんなさい。 http://anond.hatelabo.jp/20070604152429  その男の顔を、本に視線を落としながら、目だけでよく観察する...

        • 更に乗っかってみる。 anond:20070604153417 元増田すまそん。 -- 僕の父は僕がまだ幼い頃に亡くなっている。だからおぼろげにしか顔を覚えていない。けれども母によく似た女の子と話してい...

          • http://anond.hatelabo.jp/20070604165139 --------------------- 僕はくだらない疑念を払拭すべく、父の若い頃に似た向かいの席の男に声をかけてみた。 なんとなく懐かしい気分が後押ししたのかもしれ...

            • anond:20070604173510 -- と思ったが、辺りの景色や他の乗客の姿からすると、やはりここは現代のようだ。 「あの、何か御用ですか?」 不意に、彼女が話しかけてきた。 父によく似た男もそ...

    • いつもの増田は今日も無理なのかな。つーことで続けて昨日の分も代打でやってみる。 6月6日(水) 天気:晴れだったと思うもしくはくもりだった昨日の増田。 増田リレー小説「ある帰...

      • 代打おつかれー。ここまで見事なのは俺には書けないな。つーかいつもの増田どうした。

      • 6/4の代打日記書いた増田だけど、日刊増田って実は大変。自分が書いたときは一時間以上かかった。 意外としんどいってわかった。元増田は偉大だ。代打二日分、おつかれです。 http://ano...

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