2007-06-04

ある帰宅中の出来事3

暇だから乗っかってみた。あ、完全にフィクションです。もとの増田さんごめんなさい。

http://anond.hatelabo.jp/20070604152429

 その男の顔を、本に視線を落としながら、目だけでよく観察する。するとどこかで見たことがある様な気がしてならない。

 しかし、それが一体誰の顔で、どこで見たのかはっきりとしないのだった。間違いなく見たことがあると思える顔なのだが、それが誰なのか断言出来ないというもどかしさが胸の中でぐるぐると渦巻いていた。

 電車トンネルに入った。耳鳴りがする。気圧の変化に上手く対応出来ていないのだろう。その度に僕は唾液を飲み込もうとする。こうすれば治ると教えてくれたのは誰だっただろうか。確か、祖母の家に向かう途中で教えられたのだったと思う。

 父だ。父が教えてくれたのだ。

 その事を思い出したとき、僕はハッと顔を上げた。女の子と話す男の顔を見る。それは僕の顔に似ていた。もっといえば、それは父の顔に酷似しているのだった。

 

記事への反応 -
  • 僕はいつもと同じように、同じ電車に乗り込んだ。各駅停車なのでそれほど混雑もしていなく、空いている座席に腰を下ろす。鞄から文庫本を取り出し、しおりを探す。どこまで読んだっ...

    • 勝手にリレー小説を始めてみるテスト。 anond:20070604144638 その女の子は、母にとてもよく似ていた。母が若かった頃はきっと彼女と瓜二つだった、そう確信させてくれるほどに。だから僕...

      • 暇だから乗っかってみた。あ、完全にフィクションです。もとの増田さんごめんなさい。 http://anond.hatelabo.jp/20070604152429  その男の顔を、本に視線を落としながら、目だけでよく観察する...

        • 更に乗っかってみる。 anond:20070604153417 元増田すまそん。 -- 僕の父は僕がまだ幼い頃に亡くなっている。だからおぼろげにしか顔を覚えていない。けれども母によく似た女の子と話してい...

          • http://anond.hatelabo.jp/20070604165139 --------------------- 僕はくだらない疑念を払拭すべく、父の若い頃に似た向かいの席の男に声をかけてみた。 なんとなく懐かしい気分が後押ししたのかもしれ...

            • anond:20070604173510 -- と思ったが、辺りの景色や他の乗客の姿からすると、やはりここは現代のようだ。 「あの、何か御用ですか?」 不意に、彼女が話しかけてきた。 父によく似た男もそ...

    • いつもの増田は今日も無理なのかな。つーことで続けて昨日の分も代打でやってみる。 6月6日(水) 天気:晴れだったと思うもしくはくもりだった昨日の増田。 増田リレー小説「ある帰...

      • 代打おつかれー。ここまで見事なのは俺には書けないな。つーかいつもの増田どうした。

      • 6/4の代打日記書いた増田だけど、日刊増田って実は大変。自分が書いたときは一時間以上かかった。 意外としんどいってわかった。元増田は偉大だ。代打二日分、おつかれです。 http://ano...

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