ぼくにはあやまらないといけないことがあります。
テストをやっていて、時間があまってしまいました。
ぼくは公文式をやっていたので、
問題は見たことあるものばかりで、
半分くらいの時間でおわってしまったのです。
うらに絵をかいてヒマをつぶしていましたが、
かくスペースが無くなって、
ほんとうにヒマになってしまって、
はやく時間がたてばいいのに、と思いました。
そこで、時計に向かって、
「はやくなれ」と念じることにしました。
はじめはちっとも変わりませんでしたが、
そのうち、ちょっとグラッと何かがゆがんだような気がしました。
てごたえを感じて、もっとつよく念じてみたら、
時計の秒針がたしかにはやくなったのを、ぼくは見ました。
チッックッッタッックッッ
くらいのはやさだったのが、
チックッタックッ
くらいのはやさになったのです。
だいたい二倍くらい、こまかくいうと、70%くらい。
あわてたぼくは、どうにか元にもどそうと
はやくしたときの三倍くらいがんばってみたのですが、
もう元にもどすことはできませんでした。
その夜、ぼくはこわくなってひとりで泣きました。
何かとめんどうになった社会も
ぼくのあの軽はずみな行動が一因かと思うと、
ほんとうに心が痛みます。
時間をはやくしてしまって、ほんとうにすみませんでした。