2007-04-03

おわび

ぼくにはあやまらないといけないことがあります。

小学校1年のときのことだとおもいますが、

テストをやっていて、時間があまってしまいました。

ぼくは公文式をやっていたので、

問題は見たことあるものばかりで、

半分くらいの時間でおわってしまったのです。

うらに絵をかいてヒマをつぶしていましたが、

かくスペースが無くなって、

ほんとうにヒマになってしまって、

はやく時間がたてばいいのに、と思いました。

そこで、時計に向かって、

「はやくなれ」と念じることにしました。

はじめはちっとも変わりませんでしたが、

そのうち、ちょっとグラッと何かがゆがんだような気がしました。

てごたえを感じて、もっとつよく念じてみたら、

時計の秒針がたしかにはやくなったのを、ぼくは見ました。

チッックッッタッックッッ

くらいのはやさだったのが、

チックッタック

くらいのはやさになったのです。

だいたい二倍くらい、こまかくいうと、70%くらい。

あわてたぼくは、どうにか元にもどそうと

はやくしたときの三倍くらいがんばってみたのですが、

もう元にもどすことはできませんでした。

その夜、ぼくはこわくなってひとりで泣きました。

加速する経済にふくらんだバブルやはじけたバブル

日進月歩技術開発のせいでモノが余って

差別化だの付加価値だのイノベーションだのなんだのと

何かとめんどうになった社会

ぼくのあの軽はずみな行動が一因かと思うと、

ほんとうに心が痛みます。

時間をはやくしてしまって、ほんとうにすみませんでした。

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