2007-03-25

(何て言うか)1です。 Re: 本人の意志をちゃんと確認しましょう

レスどうもありがとう

http://anond.hatelabo.jp/20070325222834

出生前診断は必要だ。生に際してこそ意志の確認を。

未・胎児に「この世に生まれて人生を歩む意思はありますか」と訊くんだ。

「生きて死ぬつもりはありますか」「未・存在を捨て存在し意思を持つ覚悟はありますか」と。


うん、そうだね。もし確認ができるなら、してみたい。

ただ、少なくとも私はできないんじゃないかと思う。

あなたがもし「生まれ変わり」とか「身体に縛られない魂に意思が宿る」とか

信じている/知っている人だとすると、たぶん意見が相容れなくなってしまいそうで

残念なんだけど....。

私は、脳の発達があってこそ心が生まれるんだと思うんだ。

いや、脳っていうと限定的かもね。脊髄とか臓器とかも快・不快に関連して

くるはずだから。まあ、いずれにせよ、ある程度身体ができてこそ、と

思ってる。

じゃあ、身体がある程度できた状態の胎児に堕胎してもいいか尋くか?

どうだろう。Noじゃない? まず技術的に。子宮外にいるわれわれと

胎児が意思疎通できるかっていうと、今の科学レベルではそうじゃないよね。

ひょっとしたら、あなたやあなたの周りにいるだれかはそうできるのかも

しれないけれど、世の中の多くの人はできないと思う。私も含めて。

だから、現実問題として、「胎児に生きたいか、生まれたいか確認すること」

運用不可能だと思う。(合法的に堕胎可能なリミットの問題もある。)

あなたに譲って、仮に意思の確認ができるとして。

もし胎児に確認を求めたとしても、果たして生まれ落ちるはずの世界を

選べるだけの判断力というか、判断のベースが胎児にあるのか、というのも

問題じゃない? まだ生きたこともないし生まれ落ちることもしていない

胎児に、「生まれ落ちる苦しさ」「生きる苦しさ」「死を待つ苦しさ」

「死ぬ苦しさ」がわかるかな? ニュートラルな状態じゃ、意見の持ちようが

ないんじゃない?

これについても、あなたやあなたのまわりの人が「生まれ変わり」とか

前世記憶の保持すること」を信じる/知っているのだとすると、

「いや、わかるはずだ、判断できるはずだ」と言えるだろう。でも、

世間の多くの人は「わからない」って言うと思う。例えば、ぴったりって

わけじゃないけど、こんなデータもあるよ。

 参考) 図録「神の存在・死後の世界に対する見方(世界55カ国比較)

      http://www2.ttcn.ne.jp/~honkawa/9520.html

そんなわけで、「生きるかどうかの意志の確認」は、胎児に対しては

できないと思う。

以下は余談。

ちなみに、ある程度の年齢に達した場合でも、意志確認はできるようになるだ

ろうけど、問題はあるよね。例えば「心神耗弱」な状態にあるときの意志確認。

「うつで無気力」な場合は、死ぬことしか考えられないときだってあるよ。

(個人的に経験してるけどね。)でもそれって、(たとえ家庭とかの事情がある

にせよ、そこまでになるのって、)心的な病気の症状としての希死念慮とも言える。

だから、精神科救急とかいのちの電話がある。一時の気の迷いで死のうとして

しまうのを止めるために。(統合失調症や薬物依存の人の経験なんかも参考に

なるよね。妄想に追いつめられて死にたくなる。そんな場合は意志確認は

意味をなさないんじゃないかな?)

逆に、尊厳死とか脳死とかの場合は、そういう「死ぬたくなってる状態」での

意志確認は行わない。正当な方法での、「ハズレくじ」対処法だよね。

超低体重出産とか、出産直前まで障害がわからなかったとか、そういう

「親も子どもも『ハズレくじを引いた』と思いながら生きる期間が長く

なりそうな状態」

を避けつつ、

優生思想に凝り固まってデザイナーベイビー作りしちゃうとかいうような、

生命への畏れ、倫理観をなくした生き方をしない」

ようにする。で、しかも、

医療・福祉の費用で、赤字国債が600兆円なんていう日本ダメ国家財政

を悪化させない」

とするには、どうしたらいいのかね。

自分的には、

 ・増税

 ・障害者寮育環境の充実、

 ・障害者雇用(そして、ちゃんと生活できる給与体系)の確保、

を国がやるしかないと思うんだけど(だいたい、法整備とかしない限り、

民間企業とかが資金援助とか雇用提供とかするはずない=法による強制が

ない限り、どんなに福祉行政やNPO啓蒙活動したってだめ)、どうなの

かな?

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん