自民党の方針は、再分配を犠牲にしてでも企業を優遇して富を集中して運用して経済のパイを大きくすることだった。
民主党の方針は、運用は犠牲にしてでも大きくなったパイの偏りをならして再分配することだ。
普通に考えると持続可能なのは前者なんだけど、その結果どうなったかというと、貧困率が上がっているという皮肉な結果が起きている。
パイが大きくなっても貧乏人はますます貧乏になるという残酷な現実がある訳だ。
貧乏人である我々は、パイが小さいからそうなっているのではなく、パイが偏っているからそうなっているんだと考えるべき地点にいるのではないか。
民主党の経済・福祉政策はポピュリズムに見えるけど、基本を押さえているし、今は効果的なのではないか。
運用できるだけの富を企業に渡して、残りは再分配するというバランス感覚が必要なのではないか。
ただし、これをする以上、経済成長と再分配の組み合わせで貧困層がどれだけ減るかという目標値の試算を出さなければならない。
経済成長が超マイナスだったら再分配しても貧困層は増える、全員飢える訳だよね。そこのところの試算を誰がどうするかが難しいところだ。
本当の意味で貧困率が上がったのかどうかは疑問。格差は縮小しているんだから、バブル景気からこっち、長らく水ぶくれしていたいわゆる中流層の経済状態が正常値に戻りつつあると...