件の人は与えられたノースリーブの制服を着て腕をさらけ出していた。
腕の内側が、もう切るところもないくらいぼこぼこでキズだらけだった。
びっくりして声がでなかった。
多分、顔色も変わってたんじゃないかと思う。
でも、本人は接客業に来てるだけあって、
その場では明るく元気で、そんなことするかんじの子には見えなかった。
そもそも本人が見られるのがいやじゃないのだろうか、と思って不思議だった。
乗換えを意識して、体をずらしたら隣にいた子の腕がキズだらけだった。
一度目のときと、全く同じような衝撃を受けた。
びっくりしながら、視線はしっかりと傷痕を追ってしまうのだ。
ふと、違和感を感じて視線を上げると、その子の向こうにいるサラリーマンが、
まさに1秒前の私と同じ状態だった。
同じように、私の視線に気づいて顔を上げたので、目があった。
「みましたよね?」
「はい」
「驚きましたね」
「ええ、とても」
実際に言葉を交わしたわけではないが、まさに言葉にするとこんな感じだった。
そして、なにか言い表しにくい気まずさを抱えて電車を降りた。
一度だけ見たことがあるような気がする。 そういうの見て、びっくりするなと言う方がおかしい。 だからといって異常にも特殊にも思わないけど。
電車の中とかならまだギョっとするだけなんだけど、 飲食に関係のあるところではちょっと勘弁して欲しい。 なんか汚らしいじゃん。 本人は苦しいからやむなくやったことなのかもし...
横だけど。 確かに飲食店では勘弁だねー食欲なくすよ。 「この傷は私の勲章(キリッ」とか思ってるのかね。 思うのは勝手だけど見る人の気持を考えない時点でやっぱメンヘラだなー...