2009-09-02

中国大豆デリバティブを踏み倒す気だという話

http://jp.reuters.com/article/foreignExchNews/idJPnTK845677220090831

このderivativeがどのような性質のモノなのかがはっきりしない。derivativeには、先物swap、optionの三種類があり、このうち、契約の放棄が出来るのはoptionの買い手だけであり、それ以外は、全て、現物を引取るか、損益を差金決済しなければならない。

optionの買い手として、一定期日に一定価格資源を買い取る権利を買っていただけならば、踏み倒しとは言わない。また、商品相場におけるswap契約はあまり見かけない。従って、先物契約を踏み倒そうとしている可能性が高いとなる。

中国国内需要は冷え込んでいる上に、大豆価格は下落しており、高値掴みをしてしまった事になっている。契約を踏み倒して現物を拾った方が安く済むという考え方であろう。

実際に踏み倒すようならば、今後、中国とderivative契約を結ぶ企業は消滅するであろう。現金先払いでなければ物を売らないという形になる。

日本企業では、特定アジアからの注文に対しては現金先払いが標準であるが、ようやく、グローバリゼーションで舞い上がっていた世界中企業が、特定アジアの正体に気がついてきたという事であろう。 

中国では、鉄鉱石石炭も、在庫が山積みになっている。このため、この契約の一方的破棄は、それらの資源にも波及する可能性がある。

中国日本の間に、国境線2000年以上に渡って存在し続けているのは、契約に対する信義が通用しないという大きな差があるからである。アジアという事で、中国日本と同じだと考えたグローバリスト達は、日本中国の間に国境線2000年以上存在し続けているという厳然たる事実を、無視していたのである。

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