2024-05-03

排害主義こそ時代最先端

ネット右翼デモに飛び出しヘイトスピーチを繰り返し始めた数年前、それは一部のおかしい奴らが始めたことだと思われた。その背景が語られるときも、彼らは教養がなく、貧乏で、可哀想存在からヘイトスピーチに走るのだと語られるばかりだった。

しかし、排外主義の全面化こそ、今世界が直面している問題だというのは疑いようのないことだろう。各地でポピュリズムの嵐が吹き荒れ、移民排除の声が吹き上がっている。ネット右翼的な行動は「一部」ではまったくなかったのだ。それは世界的な運動胎動であった。

その象徴であるトランプ大統領誕生は、忘れてはいけないのがその直前をバラク・オバマというリベラル希望が8年間も統治した結果であるということだ。トランプ大統領を生んだ人々は、同時にオバマ大統領も生んでいたのだ。その現実直視しなければいけない。

この排外主義の嵐はナショナリストだけに留まらない。あらゆる主義主張なかにウイルスのように蝕んでいると言っていいだろう。リベラルリベラル以外を排除し、フェミニストフェミニスト以外を排除する。もっと言ってしまおう。アニメ好きはそうじゃないもの排除するし、読書家はそうじゃないもの排除する。政治信条だけではなく、ありとあらゆる趣味嗜好で排外主義が忍び込んでいるのだ。

そして、このような排外主義を加速させているのがツイッターを始めとする共感の数値化とエコーチェンバーにほかならない。さらにその下地には新自由主義の全面化がある。

資本主義多様性を殺し、人々を排外主義に走らせる。今、起こっているのは武力を伴わない内戦であり、第三次世界大戦はすでに起こっているのだ。そして、恐ろしいのはこの戦争に誰が勝利しようと、誰も幸せにならないことだ。

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