はてなキーワード: 著作権法2条とは
いろいろ勉強されているようだから、著作権法上ゲームが問題となったいくつか判例を紹介するね。
パックマン事件
影像をディスプレイ上に映し出し、極めて短い間隔でフレームを入れ替えることによってその影像が連続的に変化しているように見せる方法で表現されているビデオゲーム「パックマン」につき、著作権法2条3項にいう「映画の効果に類似する視覚的効果を生じさせる方法で表現され」ているものに該当し、また、ディスプレイ上に映し出される影像がコンピュータ・システムの記憶装置(ROM)の中に電気的信号で取り出せる形で収納されているのであるから、同項にいう「物に固定されているもの」に当たるとし、さらに、著作者の知的精神的創作活動の所産が具体的に表現されているものであるから、同条1項1号にいう「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」ということができるから、前記ビデオゲームは同法10条1項7号にいう映画の著作物に該当するとされた事例。
三国志事件
パソコン用シミュレーションゲームについて、ディスプレイ上の影像の流れを楽しむことが主ではなくユーザーの思考の積み重ねに主眼があり、ディスプレイに現れる影像及び効果音に関するデータ容量は極めて限られたものとなっているほか、影像は、静止画像が圧倒的に多く、同じ内容の定型的な画像及び効果音がたびたび現れるのであって、映画の効果に類似する視覚的又は視聴覚的効果を生じさせる方法で表現されているとはいえず、映画ないしこれに類する著作物とはいえないとされた事例。
講学上、よく引き合いに出されるのがこの二つ。
パックマン事件ではゲームを映画の著作物として著作権法による保護を認めたけど、
三国志事件ではこれを認めなかった。
これは一見矛盾するんだけど、実は、パックマンは画面がちょこちょこ変わるのに対して、三国志はほとんど画面が変わらないっていう理由で認めなかったんだ。
普通のアクションゲームなら映画の著作物として著作権法による保護を受けると思う。
こんなのもある。
ドラゴンクエスト2事件
ファミリーコンピュータ用ゲームソフトウェア「ドラゴンクエスト2」を実行して表示される映像画面の掲載及び当該画面を掲載した雑誌の発売の禁止を求める仮処分申請が認められた事例。
(R)TKC