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2009-04-12

田舎で高級品を見かけた話

ちょっと遠出して田舎町ですげー高い服をみかけた。

30万のコートや27万のジャケットって誰が買うんだろう?

下手をすりゃ中古車が買えちまうじゃん。

所詮は布切れだろ?貴金属でも織り込んでわけでもなく。

っていうか貴金属でもあんなに高い理由がわからん。

いやいや、貴金属価値もよくわからん人種だけども。

宝石屋に入ると20万以上の指輪ゴロゴロしてて、エンゲージリングとかだと40万とか60万とかもう見る気も失せる額だけれども、指輪って生きるうえでまったく意味ないもんじゃん。

服ならまあ防寒くらいの意味はあるけどさ、指輪ってなに?喧嘩するときに便利とか?

イタリア職人が手編みした高級靴下5000円とかならまあわからないでもないけど、指輪とかネックレスってなぁ。

まあその高い服の話に戻って、そのコートの横に5万のジャケットや4万のニットが並ぶとえらくお買い得に思えてしまう。

なるほど、30万のコート戦略か・・・

それもあるけど、田舎だからこそってのは考えさせられるね。

百貨店の売り上げにおいて、ある程度以上の高級嗜好品に関しては、売り上げのほとんどが一部の常連客によるものであるらしい。

ある意味で言えば、立地は関係ない。

立地がいいから入る、偶然に目に留まったから買うというわけじゃなく、客は明確な目的を持って店にわざわざ足を運ぶ。

そして、そういう物欲権化のような人間日本中どこにでも飛ぶ。

茶碗や茶釜、茶入れ一つで戦争したり和睦したりしてた時代だってあるのだ。

流石に布切れにうん十万をポンと出す人間は少数派だから、みな冷静なつもりで馬鹿にするけれども、チューリップバブル香辛料バブル中国美術バブル世界歴史を紐解くとみんなバブルに踊るのだ。

日本銀行券だって、言ってしまえばただの紙だ。

みんなが価値があると信じれば、価値が生じるというだけの話。

価値なんてものは相対的なもので、ゴミにすごい価値がでたりすることも珍しくはない。

バブル論はさておき、立地がいいからという理由ではなくて、物がいいから、サービスがいいから、そういう理由で遠方から足を運んでもらう店を構えてみたいと思うことがある。

それはたぶんどんな業種でも言えることなんだと思う。

場所がいいから売れるっていう商品サービスはあんまり好きじゃないんだよな。

ちなみに、その30万のコートと27万のジャケットキャロルクリスチャンポエルというデザイナーのもの。

代理店を通さず直接本人と話をつけて買ってるそうで。

ユーロが安くなったおかげで来期からはかなりお安くなりますよ!」

ってさ。

 
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