はてなキーワード: 大学入試センターとは
http://d.hatena.ne.jp/softether/20050114
もはや二年前のことになるが、ソフトイーサ株式会社社長登大遊氏が「大学入試 センター試験 データ流出の当事者は私です」と語った。この記事には
かつ流出させたのが文部科学省管轄の某機関なので、事の重大さは計り知れないものであった。
と書いてあるが、本当だろうか?みんな釣られたのではないか?
2005年に流出したのは駿台予備校がセンター試験後に受験生に学校や書店を経由して求める自己採点の情報である。駿台の「データネット」の情報が流出したに過ぎないのだから、文部科学省も大学入試センターも何の関係もない。氏のあげている画像もチェックしてほしい。
http://f.hatena.ne.jp/softether/20050115022912
予備校が集めた受験生の自己採点結果が漏れただけである(だけではないが…)。それをあたかも「大学入試センターから流出した」と見せかけているのだが、この件についてコメントをしている人はほとんどいない。駿台から流出したと読み取れない文章ではないが、「ああ予備校から流出したのか」と考えた人はほとんどいないだろう。予備校から流出したとわかった人も、「大学入試センターが予備校に配信した成績情報がもれたのか」などと考えた可能性だってある。つまりどこから何が漏れたのか、あやふや過ぎて逆にそれが事実無根の情報が流布される要因となってしまっているのだ。
おそらく氏は駿台のシステム「インターネット・選太君」を見てそのシステムに関心を持ちセキュリティホールを発見してのだろうが、そこに大学入試センターはまったく関与していない。
これは単なるひとつの例である。この例を通じて私が言いたいのは「有名人の日記に対しても批判的読みをしなければならない」ということだ。有名人の言っていること、語っていることがすべて正しいとは限らない。その認識がいつも正しいということは必ずない。ちなみに上の件をGoogleで検索すると、今さかんに「情報の取捨選択能力を」と唱えている人が「知らなかったけどこんなことあったんだ。文部科学省だめね」といっていて、非常にこっけいである。
もう2年前のことではあるが、しかし現在にも通用することなのではないか。「批判的読み」「批判的読み」と口に出して言っていても、結局のところ「自分でもっと調べてみる」という行動をしていない人は、意外と多い。「何かあるなら誰かがいってくれるだろう」という態度からは何も生まれない。