2021-11-01

比例代表ブロックで生まれる県格差

比例代表は限られた議席をブロック単位で(惜敗率などによって)争ってるわけだから、「にっくき隣県ではなく、我が県の代表をたくさん国政に送り込みたい」なら、第一党を圧勝させるより、混沌とさせて比例ブロックの惜敗率で議席をたくさん稼いだほうが、県民としてはトクじゃね?


北関東人口 小/100万計/100万
茨城 286万 7 4 11 2.45 3.85
栃木 193万 5 2 7 2.59 3.63
群馬 194万 50 5 2.582.58
埼玉 734万 15 8 23 2.04 3.13

ライバル同士の北関東では群馬が自民を勝たせすぎたために比例代表の議席をひとつも獲得できず、かなり損している。もっと接戦にしておけばよかったのだ。栃木に2つも議席差を付けられて、くやしくないのか。

https://www.asahi.com/senkyo/shuinsen/2021/kaihyo/A10.html


近畿 人口 小/100万計/100万
滋賀 141万 4 2 6 2.84 4.26
京都 257万 6 3 9 2.33 3.50
大阪 884万 19 5 24 2.15 2.71
兵庫 546万 1211 23 2.204.21
奈良 132万 3 2 5 2.27 3.79
和歌山 92万 3 0 3 3.26 3.26

兵庫は12の小選挙区に対して11も比例の議席を獲得している。仲良く票を分け合って1つの区で2人も比例復活で当選させるなど、非常に効率がいい。小選挙区だけなら割を食っていたはずの一票の格差も、大阪をはるかに抜いてブロック内トップの滋賀に肉薄できた。

https://www.asahi.com/senkyo/shuinsen/2021/kaihyo/A28.html


惜敗率は絶対数ではなくあくまで「率」で決めているようなので、原理的には1つの小選挙区に10人立候補させて、惜敗率99%の候補を9人生み出すこともできる。


実際にこれを「選挙ハック」として実施するのは難しいだろうが、少なくとも「圧勝させるジレンマ」「混沌とさせるメリット」が存在していることにはなっている。あとはそれに気付くかどうかの問題。小選挙区を元にした一票の格差を議論するのも大切だけど、その格差をひっくり返すだけの影響力がある。



  • 小選挙区候補が比例に重複立候補した場合、有効投票数の10%を確保しなければ比例当選できないぞ だからその方法は死票を増やすだけだぞ

    • 比例復活の10%ルールは知りませんでした。 それじゃあ、10人立候補させるのはまずいですね。5人で20%ずつ分け合うくらいに留めとくべきかもしれません(笑)。

  • 惜敗率って、比例の名簿順位が同一の場合に順位を決めるのに使うだけだぞ 惜敗率の高さと、比例で得る政党の議席数は全く関係ないぞ

    • それは知ってます。 あなたの誤解です。しかしそういう誤解をされてしまう懸念はあったので、わかりやすく書けなかったわたしのせいです。すみません。 誤解だという前提で、もう一...

  • 与野党それぞれの候補を僅差で当選させてもう一方を比例復活で当選させている選挙区はあるけど、 そういう候補って何回当選を重ねても大臣や党幹部等の主要ポストに就かないから国...

    • なるほど、議席数ほどの効果はないと。 しかし、隣の県に取られるくらいなら、我が県にとって失うものはないですよね。

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