■10年作品に登場しないことを「おめでとう」と祝われる推し

学生の頃から10年以上好きな作品がある。そこそこ有名で、タイトルを言えば漫画をそこそこ読む人は大抵知ってる。ただ、今でも人気な作品かと言われれば微妙なところで、知り合いたての人と好きな漫画の話になった時に話すと大抵「昔読んでました」「まだ完結してなかったんですか？」と言われる。

そんな作品の推しが、先日作品に登場しなくなって10年になった。モブキャラじゃない。表紙もピンで飾ったことあるし、そのキャラが主役となるストーリーも描かれたりしてた、主人公と年の近い10代の主要キャラの一人である。もちろん死んでもない。

一時期休載をしていたり、作品を取り扱う媒体が季節雑誌になって更新がゆっくりになったり、物語が進むスピードは速くなくて、ストーリーの流れ上どうしても推しが出れなくなってるんだ、と自分の中で納得させてきた。それでも次の雑誌に推しが出ますようにと高校受験期の初詣で神様にお願いしていた自分は、推しの登場を待って居たら社会人になって数年目になってしまった。さすがに長いよ。

だからといって別に推しが出てこない事はそこまで苦しく思ってなくて（もちろんとても寂しいけど）推しが出なくてもその作品が好きだったから全然待てた。

そして先日とうとう10年がたったが、Twitterでは推しが10年作品に登場しないことをネタにしたタグが出来て盛り上がってた。いろんな絵描きさんが推しを描いて「待ってるよ！」とか「生きてさえいればいい」という言葉とともに素敵なイラストを上げてくださってた。

正直描き手も少なくなってきたジャンルだったから、悲しい節目ではあるけれどいろんなイラストをみれるのはありがたいなと思っていた。

だけど、いろんなイラストを眺めていた時に、その中に複数「10周年おめでとう」という言葉が見えた。おめでとう？え？10年登場してないことがおめでとう！？

？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？

分けがわからない。何がおめでとうなの？？？？

前から時々、このキャラは○年作品に登場してません！ってネタにされることはあったし、正直今回のタグだってそのノリの延長線上なのも分かる。でも草はやしておめでとうは違うでしょ。10年登場してない方がキャラとしておいしいと思ってるでしょそれはもう。でもギャグ漫画じゃないし、むしろダークファンタージーなんだよあの作品はさ。キャラだってふざけキャラじゃないし。なんでそれ祝えるんだろう。どういう神経してるんだろう。自分には絶対無理。絶対最推しじゃないでしょそれ言える人。

「このキャラは○年作品に登場してません！」ってネタにすることはいいんだよ別に。そこから「悲しいね」「はやくみたいね」ってファン同士でずっと言い合って来たし。

でも10年登場してない事を祝う人が複数人も居るのを見て、推しのキャラとしてのアイデンティティがなんだか「10年登場してない人」なだけになった気がして本当に悔しい。かっこよく戦う姿も、自分の立場に悩む姿も、いつも笑顔でムードメーカーをしてくれてた姿も、私は早くもう一度見れることを待ち望んでたけど実際は「10年登場してなくておめでとう」を言われるキャラになってしまったのか……

と勝手にダメージを受けた。

これから先、11周年とか12周年が来てしまったとして、毎年この気持ちになるのかと思うと今から憂鬱だ…………頼むから本当にはやく登場してくれ推し…………。

あとおめでとうって言ってた人一生忘れない。　

Permalink | 記事への反応(5) | 16:11

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