2021-01-27

新潟は米が美味いということに上京してから気付いた

米どころ新潟。

大した観光地の無い新潟にとって、米と酒が美味いというのが唯一の拠り所だ。

しかし、新潟で生まれ育った自分には

「新潟の米は他県に比べて美味い」ということがあまり理解できなかった。

別にうちは農家ではないが、家で出ていた米は新潟県産のコシヒカリだった。岩船産だったかな。

それを美味い美味い言って食っていたが、別に他県のものも同じだろうと思っていた。

米なんて不味くなりようがなくね?と。

 

自分で米を選んだ経験もないまま上京し、一人暮らし。それが10年以上前のこと。

しばらくは「やっぱ米は新潟でしょ〜」なんつって違いもわからないくせに

新潟県産コシヒカリを「地元のものだから」と選んでいたが、

どうしても値段に意識が行ってしまう。高い。

5キロの袋を買うのに、北海道や秋田のものより数百円、

それどころか関東産のものより千円ほど値が張る。

だから、安いのを試してみたんだ。

 

驚いた。米がぼそぼそしてる。

あまりにも水気がなかったので、炊くときの水の量を間違えたかと思って、

次は正しい量をしっかりと確認して炊いた。ぼそぼそしてる。

もしかしたら水の量を足したほうがいいのか?それでもぼそぼそ。

結局、ずっと「ぼそぼそしてるな」と思いながら5キロ分を食べきった。

 

いやいや、こんなはずはない。

もしかしたら炊飯器が壊れたのかもしれない。

新潟県産に戻してもぼそぼそしていればそういうことだろう。

新潟の米は、美味かった。正真正銘、美味かった。

そうか、これが米どころということの本当の意味なのか。

新潟を離れたからこそ新潟の良さに気付いてしまった。

 

それからいくつか試してみたが、やっぱり米は新潟以北、

北海道や東北が総じて美味い。だが、南のほうのものはnot for meだった。

もちろん全部を試したわけでもなければ、10年以上も前の話なので、

今はもしかしたら南のほうの米も美味くなってきたのかもしれない。

だが俺はそれ以来、米は新潟のものを選び続けている。

多少高かろうが、毎日食べる主食だからな。

日々の生活を豊かにするためには、良い食事、良い米が必要不可欠だ。

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