※特定されないように若干のフィクションを織り交ぜてます。
趣味関係の飲み会で仲良くなった女の子に告白され、付き合うことになったのだ。
どうして彼女が、俺なんかを選んだのか、不思議で不思議で仕方なかった。
しかし、話を聞いているうちにその理由が分かってきた。
彼女は、すごく歌が上手くて、昔は本気で歌手に憧れていたこともあったらしい。
その流れで一時期、ネットアイドルみたいなサイトを作ったけれど、激しい叩きと荒らしに遭って、あっという間に閉鎖に追いやられたそうだ。
その荒らしがトラウマになっているのか、自己評価がやたら低くて、すぐ「私はブスだし」と言いだす。
「ブスだから流行の服は似合わない」と、いつも地味なファッションばかりしている。
そりゃ、一流のモデルやアイドルと比べたら劣るかもしれないけど、一般人と比べたらかなり可愛いほうなのに。
俺としては、彼女にもっと自信を持って欲しいし、着たい服があるなら堂々と着れるようになって欲しい。
ただ、もし彼女が、自分が本当は可愛いことに気付いてしまったら、それでも俺と一緒にいてくれるのだろうか?
今は自信喪失してるから俺みたいなキモメンと付き合ってくれているけれど、自信を取り戻したら、もっといい奴のところに行ってしまうんじゃないか?
そう思うと、「私はブスだし」を力強く否定してあげることができなくなる。
いかにも「彼氏だからお世辞を言ってるんですよ」という感じの口調で、「俺は可愛いと思うよ」ぐらいは言うけれど、彼女が自分が本当に可愛いことには気づいてしまわないように、注意しながら言ってる。
我ながら、最低の男だと思う。
でも、彼女を他の男には渡したくない。
どうすればいいんだ。
増田が“キモメン”とか“可愛い”なんて外見に拘っているようじゃ先は短いな。 そのうち駄目になるんだから、まぁ今を楽しめ。