http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1008/30/news042.html
今回の件で、アトラスが消滅するのではないか。
もしくは、ブランドとしてめちゃくちゃになるのではないか。
そう危惧したゲームファンたちのために、ちょっと調べた経緯を書く。
先に述べて置きたいのは、吸収合併はアトラスの業績が悪い故のことではない。
インデックスホールディングス(アトラスの吸収合併元。以下インデックスHD)の営業利益率は1.8%。これはもちろんグループ全体の数字で、アトラスも含む。
対して、アトラスの営業利益率は8.7%となる。グループ内でアトラスが優良会社であることは明白だし、アトラスの業績は決して悪くはない。
さて、吸収合併に至った経緯を軽く書こう。
2003年にアトラスはタカラと資本提携し、タカラの連結子会社となった。
参照:http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030327/atlus.htm
そのタカラはコナミと資本提携していたのだが、タカラの業績が悪化したため、2005年にコナミが所有していたタカラ株を全てインデックスHDに売却する。
参照:http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0504/25/news011.html
インデックスHDはアトラスに株式公開買い付けの打診をし、アトラスの了承を得る。
2006年、インデックスHDは友好的TOBを開始し、アトラス株をかき集め始める。
(敵対的TOBでは、ここで言えばアトラスの方も株を買い占めるため株値がドンドン上がるが、友好的TOBではインデックスHDが地味に株を買い集めてゆく)
4年がかりで買い集め、2010年、今年5月にTOBが終わり、100%全ての株を買い集め終わる。
満を持してインデックスHDは吸収合併に踏み切ったというわけだ。
つまり今回の件は、2006年からの既定路線であって、「突然アトラスが敵対的買収を受け倒産した」という類の話ではない。
確かに、株式会社アトラスは消滅したが、アトラスというブランドは確実に残っていくし(上述した通り、業績は優秀なのだから潰すわけがない)、今後発売が予定されているタイトルも発売中止ということはないだろう。